<12月1日 長岡リリックホール ほか> 2009年、ひとりの日本人ピアニストが世界を沸かせた。彼の名は、辻井伸行。第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで、日本人として初めて優勝を果たしたのである。2011年にはニューヨークのカーネギー・ホール主催のリサイタルで大成功をおさめ、以来ロンドン、ウィーン、パリ、ミラノ、ニューヨーク、さらにはシドニーなど、世界各国で著名オーケストラとの共演やリサイタルの開催という形で大活躍を続けている。
2024年も辻井の快進撃は止まらない。新潟県の長岡からスタートして、大阪、愛知、埼玉、静岡、東京、長野を1か月でめぐる本公演で辻井が選んだ作品は、ドビュッシーの《版画》、プロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番《戦争ソナタ》、そして満を持して取り上げるベートーヴェンの大作、ピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》の3作だ。
《ハンマークラヴィーア》は、1817年から1819年にかけて作曲された作品で、ベートーヴェンとしては最後の4楽章制ピアノ・ソナタとなった。演奏時間は40分~50分程度と、交響曲にも匹敵する規模をもつ。晩年のベートーヴェンがたどり着いた、ピアノ音楽のひとつの「頂点」と言えよう。
ピアノの性能をフルに活かし、交響曲やオペラの様式とピアノ・ソナタとを融合した大作を辻井がどう解釈し、どんな演奏を聴かせてくれるか、大いに期待したい。
<文・加藤新平>
2024年も辻井の快進撃は止まらない。新潟県の長岡からスタートして、大阪、愛知、埼玉、静岡、東京、長野を1か月でめぐる本公演で辻井が選んだ作品は、ドビュッシーの《版画》、プロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番《戦争ソナタ》、そして満を持して取り上げるベートーヴェンの大作、ピアノ・ソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》の3作だ。
《ハンマークラヴィーア》は、1817年から1819年にかけて作曲された作品で、ベートーヴェンとしては最後の4楽章制ピアノ・ソナタとなった。演奏時間は40分~50分程度と、交響曲にも匹敵する規模をもつ。晩年のベートーヴェンがたどり着いた、ピアノ音楽のひとつの「頂点」と言えよう。
ピアノの性能をフルに活かし、交響曲やオペラの様式とピアノ・ソナタとを融合した大作を辻井がどう解釈し、どんな演奏を聴かせてくれるか、大いに期待したい。
<文・加藤新平>
公演名 | 辻井伸行 プレミアム・リサイタル 2024 |
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日時・会場・お問い合わせ | ※すべて完売 ●12月1日(日) 15:00開演(14:30開場) 長岡リリックホール コンサートホール お問い合わせ/(公財)長岡市芸術文化振興財団 事業課 TEL:0258-29-7715 ●12月6日(金) 19:00開演(18:15開場) 住友生命いずみホール お問い合わせ/ABCチケットインフォメーション TEL:06-6453-6000 ●12月8日(日) 15:00開演(14:30開場) 豊田市コンサートホール お問い合わせ/東海テレビチケットセンター TEL:052-951-9104(平日10:00~17:00) ●12月11日(水) 14:00開演(13:30開場) 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール お問い合わせ/チケットスペース TEL:03-3234-9999(平日10:00~15:00) ●12月14日(土) 14:00開演(13:30開場) アクトシティ浜松 中ホール お問い合わせ/公益財団法人浜松市文化振興財団 TEL:053-451-1114 ●12月17日(火)、18日(水) 19:00開演(18:30開場) 紀尾井ホール お問い合わせ/チケットスペース TEL:03-3234-9999(平日10:00~15:00) ●12月20日(金) 19:00開演(18:15開場) 松本市音楽文化ホール(ザ・ハーモニーホール) お問い合わせ/テレビ信州チケットセンター TEL:026-225-0055(平日10:00~18:00) |
出演 | [ピアノ]辻井伸行 |
プログラム | ドビュッシー:版画 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 《戦争ソナタ》 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番 《ハンマークラヴィーア》 |