＜2024年1月9日　東京芸術劇場　ほか＞　2024年新春。創立90周年を迎えるチェコの名門オーケストラのひとつ、プラハ交響楽団が5年ぶりに来日する。今回のツアーでは、チェコを代表するふたりの作曲家、ドヴォルザークとスメタナの超名曲をメインに据える。ドヴォルザークの交響曲第9番《新世界より》、そしてスメタナの代表作でもある連作交響詩《わが祖国》と、日本人にとっても馴染みの深いこの2曲を、彼らにしか表現できない“チェコ節“満載な演奏で届けてくれるだろう。
　ソリストのふたりにも注目したい。ひとり目はチェリストの岡本侑也。2017年エリザベート王妃国際コンクール第2位受賞し、次世代を担うチェリストのひとり。共演曲はもちろん、ドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏する。
　ふたり目はピアニスト牛田智大。弱冠12歳でデビューした牛田も、現在24歳。常に注目を集める人気ピアニスト。こちらはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。そして指揮者は、チェコとは縁の深いマエストロ小林研一郎、初来日となる首席指揮者トマーシュ・ブラウネルのふたりが務める。
　指揮者・ソリスト・曲目の組み合わせが日によって異なるので、どの公演を聴くか悩むところではあるが、ぜひともお気に入りの公演を見つけていただきたい。

＜文・鈴木智之＞