＜9月29日　神奈川・横浜みなとみらいホール＞　ベルリン・バロック・ゾリステンは、ベルリン・フィルの精鋭たちによって1995年に結成された古楽合奏団である。モダンの楽器を使い、古楽奏法を取り入れたスタイルは高い評価を得ており、現代最高の古楽合奏団のひとつに数えられる。「ゾリステン」はソリストたちを意味するが、ベルリン・バロック・ゾリステンはその名のとおり、メンバーひとりひとりが華麗なソリストであり、たぐいまれな精度を持ったアンサンブルで聴衆を魅了してきた。
　ベルリン・バロック・ゾリステンのソリストとして、9月に豊田市コンサートホール、横浜みなとみらいホールに登場するのは樫本大進。17歳のときに史上最年少でロン＝ティボー国際コンクールにて優勝を飾ったのち、一気に世界的スターへと駆け上がり、2010年からベルリン・フィルにてコンサートマスターを務める。
　今回のコンサートでは、日本でも根強い人気のあるヴィヴァルディの《四季》をメインに、数々のバロックの名曲が堪能できる。愛好家から初心者まで楽しめるおすすめの公演だ。

＜文・尾崎羽奈＞