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<9月9日・10日 北海道・札幌コンサートホール Kitara> 2023年シーズンは「夜」を年間テーマに設定し、意欲的なプログラムを組んでいる札幌交響楽団。首席指揮者のマティアス・バーメルトが選んだ作品は、ファリャの交響的印象《スペインの庭の夜》だ。ピアノとオーケストラのための作品であり、ピアノ協奏曲と交響詩、両方の顔を持つ作品である。ソリストのリーズ・ドゥ・ラ・サールは、2010年のパシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)におけるショパンのピアノ協奏曲第2番の演奏が好評を博して以来、クラシック音楽ファンからは長年札響との共演を熱望されてきた。2022年4月に予定されていた公演に出演できず、今回が念願の初共演となる。煌びやかさと抒情性を兼ね備えたファリャの作品をどのように奏でるか、大いに期待したい。
《クープランの墓》の管弦楽版は、オーケストラの魔術師とも称されるラヴェルのオーケストレーションの技術が惜しみなく詰め込まれた作品だ。札響のもつ音色の多彩さを楽しもう。
プログラムのメインは、フランクの交響曲。第1楽章の冒頭に現れる主題と、喜びに満ちた第2主題、そして第2楽章の冒頭でコーラングレが吹く悲しみに満ちた主題の3つが全曲を統一する「循環形式」で書かれており、第3楽章のクライマックスで第2楽章の主題が君臨する「回帰のカタルシス」は何ものにも代えがたい。
秋の気配が色濃くなるひととき、札響とともに「ラテン」の世界へ旅しようではないか。
<文・加藤新平>
公演名 | 札幌交響楽団 第655回定期演奏会 |
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日時 | ●9月9日(土) 17:00開演(16:20開場) ●9月10日(日) 13:00開演(12:20開場) ※各日開演30分前から楽団員アンサンブルによるロビーコンサートあり |
会場 | 札幌コンサートホール Kitara | 出演 | [指揮]マティアス・バーメルト [ピアノ]リーズ・ドゥ・ラ・サール [管弦楽]札幌交響楽団 |
プログラム | ラヴェル:クープランの墓(管弦楽版) ファリャ :スペインの庭の夜 フランク :交響曲 |
チケット | 全席指定:SS席7,000円 S席6,000円 A席5,000円 B席4,500円 C席3,500円 U25割(B,C)1,500円 スマイル席2,000円(※当日販売限定) |
お問い合わせ | 札幌交響楽団 TEL:011-520-1771 |