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パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌2024

パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌2024
<7月10日~ 北海道・札幌コンサートホールKitara ほか> 世界的な指揮者、レナード・バーンスタインが1990年、ロンドン交響楽団とともに札幌で創設した国際教育音楽祭、パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)。未来の音楽シーンを担う若手音楽家が世界中から夏の札幌に集結し、約1カ月間、切磋琢磨しながら経験と国際交流を深め、さまざまなステージを繰り広げる。音楽を愛し、音楽に燃える熱き夏が、今年もやってくる。
 PMFの中心は、世界を代表する音楽家を教授陣に迎え、オーディションで世界中から選ばれた若手音楽家を育成する教育プログラム「PMFアカデミー」だ。そのアカデミー生により編成される「PMFオーケストラ」は世界トップレベル・アジア随一のユースオーケストラと評されている。30年以上続くフェスを通して、世界78カ国・地域に延べ約3,800人の優秀な音楽家を輩出しているというから、ここから生まれ、育った“音楽の種”がどれほどかと想像してしまう。
 7月10日(水)から7月30日(火)までの3週間、ホール公演や音楽イベントなど28のプログラムが組まれている。アウトリーチコンサートやオープンリハーサルが公開されるのも、国際教育音楽祭だからこそ。音楽を身近に感じ、裾野を広げる試みに、音楽と平和を愛したバーンスタインの精神が脈々と受け継がれている。
 本稿では筆者が注目した2公演をご紹介したい。
 7月26日(金)、札幌コンサートホールKitara(小ホール)で開催のPMFホームカミング・コンサートでは、PMF修了生で韓国在住の女性4人によるリーザス・カルテットが初めてPMFに参加し、ハイドン《弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.76 第4番〈日の出〉》、シューベルト《弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調〈死と乙女〉》などを演奏する。
 7月27日(土)、札幌芸術の森・野外ステージで開かれるピクニックコンサートは、椅子席のほか芝生に座って、北海道の爽やかな空気の中で、マンフレート・ホーネックの指揮、PMFアメリカとPMFオーケストラが響きを合わせるマーラーの《交響曲第5番 嬰ハ短調》を聴くことができる。このマーラーは、翌7月28日(日)の札幌コンサートホールKitara(大ホール)で、そして最終日の最終日の7月30日(火)にはサントリーホールでのPMFオーケストラ東京公演へと続くだけに、日を追うごとの音楽の深まりにも大いに関心が持てる。
 札幌を中心に函館、苫小牧、江別、帯広などに散らばる会場を、旅するように移動しながら若き才能たちと出会えたら、忘れられない夏となりそうだ。

<文・小畑智恵>
公演名 パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌2024
日程 7月10日(水)~7月30日(火)
会場 北海道内各所
タイムテーブル こちらから
お問い合わせ PMF組織委員会(事務局)
TEL:011-242-2211(平日10:00~17:00)

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