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＜9月30日 神奈川・よこすか芸術劇場 ほか＞ わが国ではベートーヴェンの「第九」の歌詞として『歓喜に寄す』が選ばれたことでその名が知られている、フリードリヒ・フォン・シラーが1797年に発表した戯曲『ドン・カルロス』に基づき、ジュゼッペ・ヴェルディが1867年にパリ・オペラ座で発表したオペラ《ドン・カルロ》は、16世紀のスペインを舞台に繰り広げられる政治的な対立と、恋のさや当てを描く作品だ。
主人公のスペイン王子ドン・カルロは、フランス王女エリザベッタと愛し合っていたが、政略結婚によってエリザベッタはほかの男のもとに嫁いでしまう。その嫁ぎ先は、なんとカルロの父、スペイン国王フィリッポ2世……。カルロの親友ロドリーゴ、カルロに恋焦がれるエリザベッタ王妃の女官エボリ公女、そしてスペインとフランドルの対立、さまざまな人物と思惑が交錯しつつ、悲劇的な結末に向かって突き進む本作は、ヴェルディ特有の旋律美に満ちた作品でありながら、作品の規模の大きさゆえ、演奏機会にあまり恵まれていない。
東京二期会が、シュトゥットガルト州立歌劇場と提携し、総力を結集して開催する本公演は、フィリッポ2世役のジョン・ハオ／妻屋秀和、ドン・カルロ役の樋口達哉／城宏憲をはじめ、オペラ界のスターがずらりと並ぶ。
2022年9月にウィーン・フォルクスオーパーの芸術監督に就任した、ロッテ・デ・ベアが演出を手掛ける舞台にも要注目だ。「この物語は私たちの近未来にも通じる」と語る彼女が、《ドン・カルロ》をどのように再解釈するか大いに期待したい。
＜文・住吉亜蘭＞
| 公演名 | 東京二期会オペラ ドン・カルロ〈新制作〉 シュトゥットガルト州立歌劇場との提携公演〈二期会創立70周年記念公演〉 |
|---|---|
| 日時・会場 | ●9月30日（土） 13:00開演（12:15開場） よこすか芸術劇場 大劇場 ●10月7日（土）、8日（日） 14:00開演（13:00会場） 札幌文化芸術劇場 hitaru ●10月13日（金） 18:00開演（17:00開場） 10月14日（土） 14:00開演（13:00開場） 10月15日（日） 14:00開演（13:00開場） 東京文化会館 大ホール |
| 出演 | ［指揮］レオナルド・シーニ ［演出］ロッテ・デ・ベア ［演出補］カルメン・クルーゼ ［舞台美術］クリストフ・ヘッツァー ［照明］アレックス・ブロック ［振付］ラン・アーサー・ブラウン ［合唱指揮］佐藤 宏 ［演出助手］太田麻衣子 ［舞台監督］村田健輔 ■9月30日（土）横須賀／10月7日（土）札幌／10月14日（土）東京 フィリッポII世：妻屋秀和 ドン・カルロ：城 宏憲 ロドリーゴ：清水勇磨 宗教裁判長：大塚博章 修道士：大塚博章 エリザベッタ：木下美穂子 エボリ公女：加藤のぞみ テバルド：守谷由香 レルマ伯爵＆王室の布告者：児玉和弘 天よりの声：雨笠佳奈 ■10月8日（日）札幌／10月13日（金）東京／10月15日（日）東京 フィリッポII世：ジョン ハオ ドン・カルロ：樋口達哉 ロドリーゴ：小林啓倫 宗教裁判長：狩野賢一 修道士：畠山茂 エリザベッタ：竹多倫子 エボリ公女：清水華澄 テバルド：中野亜維里 レルマ伯爵＆王室の布告者：前川健生 天よりの声：七澤結 ■全日出演 6人の代議士：岸本大、寺西一真、外崎広弥、宮城島康、宮下嘉彦、目黒知史 |
| プログラム | ジュゼッペ・ヴェルディ：ドン・カルロ 全5幕〈イタリア語上演／日本語および英語字幕付〉 ※札幌公演は日本語字幕のみ 予定上演時間：約4時間20分（休憩含む） |
| チケット | ●9月30日（土）神奈川・横須賀公演 全席指定：S席20,000円 A席16,000円 B席12,000円 C席8,000円 D席8,000円 ●10月7日（土）／10月8日（日）北海道・札幌公演 全席指定：S席16,000円 A席14,000円 B席10,000円 C席8,000円 D席5,000円 ●10月13日（金）東京公演 プレミエ・スペシャル料金 全席指定：S席21,000円 A席17,000円 B席13,000円 C席10,000円 D席完売 学生席2,000円 ●10月14日（土）／10月15日（日）東京公演 全席指定：S席22,000円 A席18,000円 B席14,000円 C席10,000円 D席6,000円 学生席2,000円 |
| お問い合わせ | 二期会チケットセンター TEL：03-3796-1831 |
