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<6月15日 東京・浜離宮朝日ホール> 2001年に設立された仙台国際音楽コンクール。若手を対象とするコンクールであり、ある意味当然のことであるが、その受賞者たちのほとんどが20代の若手演奏者であった。その中で、第8回大会優勝者である中野りなは目をひく存在である。17歳の若さで史上最年少優勝を果たしたのである。現在、桐朋学園大学のソリスト・ディプロマ・コースに在学する期待の俊英であると同時に、すでに東京フィルハーモニー交響楽団をはじめとする国内名門オーケストラと共演を重ねており、オーケストラとの仕事を重んじるこのコンクールでの優勝は単なる若さの爆発などではなく、安定した実力に支えられたものであったことがうかがえる。
コンクールのファイナルでも卓越した演奏を見せたモーツァルト作品。その中でも、このリサイタルでは《ヴァイオリン・ソナタ》K305の快活な音楽を魅せてくれるようだ。次いで20世紀パリの作曲家プーランク《ヴァイオリン・ソナタ》では、エスプリに満ちたアパッショナートでヴァイオリンという楽器が持つポテンシャルを際立たせる。ソナタ作品で伴奏を務めるのは、小井土文哉(こいど・ふみや、b. 1995)。とりわけモーツァルト作品では単なる伴奏者にとどまらない役割が与えられる。イザイの《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番》では中野のソロヴァイオリンに耽溺。リサイタルの幕を閉じるR. シュトラウス《ヴァイオリン・ソナタ》は、演奏機会が多いとは言えないが、後期ロマン主義の薫り高い佳作である。
〈文・小島広之〉
公演名 | 第8回仙台国際音楽コンクール優勝記念 中野りな ヴァイオリンリサイタル【東京公演】 |
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日時 | 6月15日(木) 19:00開演(18:30開場) |
会場 | 浜離宮朝日ホール |
出演 | [ヴァイオリン]中野りな [ピアノ]小井土文哉 |
プログラム | モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 K305 プーランク:ヴァイオリン・ソナタ FP119 イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ト長調 Op.27-5 R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 |
チケット | 全席指定:一般:3,500円 学生:1,500円 |
お問い合わせ | 仙台市市民文化事業団音楽振興課 TEL:022-727-1872(平日9:30~17:00) |