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ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023

●このコンサートは終了しました

ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023
<5月4日~6日 東京国際フォーラム> 1995年、フランス西部の港町ナントでひとつの音楽祭がスタートした。クラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」(LFJ)である。音楽プロデューサーのルネ・マルタンが、フランス革命の導火線にもなったボーマルシェの戯曲『ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)、あるいはフィガロの結婚』にインスピレーションを受けて命名したこの音楽祭は、まさにクラシック音楽界に革命をもたらした。テーマとなる作曲家や時代やジャンルを設定し、隣接する多数の会場で、朝から夜まで約45分間のコンサートが同時進行する開催形式は、そのプログラムの多彩さと気軽さで多くのクラシック音楽ファンの心をまたたくまに掴んだ。  ラ・フォル・ジュルネの人気は世界中へと広がりを見せ、2000年からはポルトガルのリスボン、2002年からはスペインのビルバオ、そして2005年には東京に初上陸した。以後も日本国内だけで金沢、新潟、びわ湖、鳥栖での開催実績があるほか、リオデジャネイロ、ワルシャワ、エカテリンブルクでも開催されている。  ラ・フォル・ジュルネTOKYOは、毎年異なる新鮮なテーマ展開が特徴であり、多くの人に親しまれた名曲から、なかなか生演奏で聴く機会が少ないマニアックな作品まで、さまざまなプログラムを朝から晩まで楽しめる。1公演は約45分と短く、国内外の一流の演奏を低料金で楽しめる。  2019年以来、4年ぶりに復活するラ・フォル・ジュルネTOKYOのテーマは「Beethoven-ベートーヴェン」。2005年、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」初開催時のテーマもベートーヴェンだったことを思えば、2023年はまさに原点回帰と再出発の年となろう。今回はホールAを“マリア・マグダレーナ”、ホールCを“エレオノーレ”、ホールD7を“アントーニエ”と名付けて開催する。  ベートーヴェンによる作品から、ベートーヴェン自身による編曲作品、後世の音楽家による編曲作品やオマージュ作品まで、ベートーヴェンと関わるさまざまな作品を取り上げる今回のプログラムは、一貫性と多様性を兼ね備えた実に魅力的なものだ。  5月4日(木・祝)の公演からは、開演時間の早い順に公演番号「123」と「115」をご紹介する。  公演番号「123」は、『ハバナのベートーヴェン』と題したコンサートだ。その主役はアメリカ人ピアニストのヨアキム・ホースレイ。手やスティックを用いて、ピアノをまるで打楽器のように操る演奏法と、ラテン・アメリカ、特にキューバ音楽のリズムに根ざしたホースレイの音楽はまさに唯一無二。本公演では「舞踏の聖化」とも讃えられるベートーヴェンの交響曲第7番がルンバ風アレンジになって登場。未体験のサウンドとリズムがそこにある。  公演番号「115」は、『若きマエストロたちと猛進! 踊るベートーヴェン!』と題して、ピアノ協奏曲第3番ハ短調と、交響曲第7番をお届けする。指揮者は、2019年4月に史上最年少で札幌交響楽団の指揮者に就任したことでも知られる松本宗利音、オーケストラは東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、そしてピアニストは2019年に第88回日本音楽コンクールピアノ部門第1位および聴衆賞を大学1年生で獲得し、2022年にはマリア・カナルス国際ピアノコンクール第3位、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール セミファイナリストなど、国内外での受賞を重ねる期待の若手、亀井聖矢だ。松本と亀井、ともに平成生まれの指揮者とピアニストが繰り広げる演奏に大いに期待したい。  5月5日(金・祝)の公演からは、公演番号「212」と「215」をピックアップ。  公演番号「212」は、『シエナのエクストリーム・ベートーヴェン!』と題して、栗田博文の指揮するシエナ・ウインド・オーケストラが、カーナウ編曲のベートーヴェン《トルコ行進曲》や、三浦秀秋による新編曲初演となる《ベートーヴェン・エクスプレス》、さらにヨハン・デ・メイ作曲《エクストリーム・ベートーヴェン~ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの主題による変容~》など、ベートーヴェンにちなんだ吹奏楽曲を奏でる。ベートーヴェンと吹奏楽のコラボレーションには、吹奏楽ファンだけでなく、ベートーヴェンファンも唸らせる魅力が詰まっている。  公演番号「215」は、『ミチヨシはかくベートーヴェン「運命」の扉を叩く』をコンセプトに、井上道義と新日本フィルハーモニー交響楽団が、ベートーヴェンの交響曲第5番を演奏する。“運命”の愛称で長年親しまれて来た名曲に、井上道義が新たな光を当てるトークセッションも必聴だ。2024年に引退することを公表した井上のタクトでベートーヴェンを聴ける貴重な機会である。  5月6日(土)の公演からは、公演番号「332」「323」、そして「337」をご紹介する。  公演番号「332」では、『日本の誇る名匠が弾く、ベートーヴェン・チェロ傑作選』と題して、日本を代表するチェリスト堤剛と、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェのピアノにより、ベートーヴェンの《〈魔笛〉の主題による7つの変奏曲》と、チェロソナタ第3番 イ長調を堪能できる。変奏曲のスペシャリストでもあったベートーヴェンが、偉大な先輩モーツァルトの作品からどのような音楽を紡ぎ出したかをこの耳で確かめよう。もちろん、チェロとピアノが歌い交わすチェロソナタの魅力も聴き逃せない。  公演番号「323」では、ベートーヴェンにとってキャリア初の大ヒット作となった《七重奏曲》を、吉田誠(クラリネット)、水野信行(ホルン)、モリス真登(バソン)、オリヴィエ・シャルリエ(ヴァイオリン)、川本嘉子(ヴィオラ)、マクシム・ケネソン(チェロ)、高橋洋太(コントラバス)というメンバーで演奏される。7人だけでオーケストラに匹敵する充実したサウンドを生み出すあたり、ベートーヴェンのオーケストレーションの巧みさを体感できるだろう。  公演番号「337」は、5月6日(土・祝)の21時15分開演、22時15分終演と、ラ・フォル・ジュルネTOKYOを文字通り締めくくるコンサートだ。『ベートーヴェン風即興サロン』と題した本公演は、ふたりのコンポーザー・ピアニスト、パスカル・アモワイエルと加藤昌則が、ベートーヴェンとシュタイベルトの即興演奏対決を再現する。「熱狂の日」のフィナーレを、音楽と共に過ごす時間旅行で迎えるのも一興である。  公演番号「325」『ベートーヴェンと太鼓の邂逅』をはじめ、まだまだ紹介したい公演はたくさんあるが、ここから先はぜひ皆さまご自身でスケジュールをご確認いただきたい。きっとプログラムの多彩さに目移りすること間違いなし。また、アンヌ・ケフェレックやアブデル・ラーマン・エル=バシャをはじめ、有料公演に出演する一流の演奏家が実施するマスタークラスの聴講も、一味違った音楽の楽しみ方としてお勧めしたい。  ラ・フォル・ジュルネTOKYOといえば、子どもたちにクラシック音楽の魅力を届けていることでも知られている。「0歳からのコンサート」や、3歳以上の子どもたちが入場可能なコンサートなど、子どもたちにとっての「クラシックデビュー」を全力でサポートするプログラムが多数用意されている。  また、有料公演だけでなく、有料公演の半券で参加できる各種イベント(コンサート、子ども向けプログラム、講演会など)や、丸の内エリアを舞台に展開されるエリアコンサート、そして東京国際フォーラム地上広場の特設ステージでのコンサートなどの無料プログラムが充実していることも楽しみのひとつだ。地上広場にはフードトラックが並び、美食と音楽を同時に味わえる。コンサートの合間に朝食、昼食、夕食をラ・フォル・ジュルネで……という楽しみ方ももちろん可能だ。  今年のゴールデンウィークのお出かけ先は、ラ・フォル・ジュルネTOKYOで決まり! 特に、2005年の第1回東京開催を知る人には、久しぶりの「ベートーヴェン」特集ということで、ぜひ足をお運びいただきたい。 (文・加藤新平)

ハバナのベートーヴェン(公演番号「123」)

日時 5月4日(木・祝) 15:00開演(14:30開場)
会場 東京国際フォーラム ホールC “エレオノーレ”
出演 ヨアキム・ホースレイ クインテット
プログラム ベートーヴェン:交響曲第7番(ルンバ風アレンジ)
料金 全席指定:S席3,000円 A席2,500円
詳細 こちらから
お問い合わせ LFJチケット販売サイト

若きマエストロたちと猛進! 踊るベートーヴェン!(公演番号「115」)

日時 5月4日(木・祝) 20:30開演(19:45開場)
会場 東京国際フォーラム ホールA “マリア・マグダレーナ”
出演 [ピアノ]亀井聖矢 [管弦楽]東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 [指揮]松本宗利音
プログラム ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37、交響曲第7番 イ長調 Op.92
料金 全席指定:S席3,000円 A席2,500円 B席1,500円
詳細 こちらから
お問い合わせ LFJチケット販売サイト

シエナのエクストリーム・ベートーヴェン!(公演番号「212」)

日時 5月5日(金・祝) 12:45開演(12:00開場)
会場 東京国際フォーラム ホールA “マリア・マグダレーナ”
出演 [吹奏楽]シエナ・ウインド・オーケストラ [指揮]栗田博文
プログラム ベートーヴェン(カーナウ編):トルコ行進曲 デ・メイ:エクストリーム・ベートーヴェン ~ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの主題による変容~ 三浦秀秋:ベートーヴェン・エクスプレス[新編曲・初演] 宮川彬良:シンフォニック・マンボNo.5 アブレウ(岩井直溥編):ティコ・ティコ
料金 全席指定:S席3,000円 A席2,500円 B席1,500円
詳細 こちらから
お問い合わせ LFJチケット販売サイト

ミチヨシはかくベートーヴェン「運命」の扉を叩く(公演番号「215」)

日時 5月5日(金・祝) 20:30開演(19:45開場)
会場 東京国際フォーラム ホールA “マリア・マグダレーナ”
出演 [管弦楽]新日本フィルハーモニー交響楽団 [指揮]井上道義
プログラム ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 Op.67《運命》
料金 全席指定:S席3,000円 A席2,500円 B席1,500円
詳細 こちらから
お問い合わせ LFJチケット販売サイト

日本の誇る名匠が弾く、ベートーヴェン・チェロ傑作選(公演番号「332」)

日時 5月6日(土) 11:25開演(11:05開場)
会場 東京国際フォーラム ホールD7 “アントーニエ”
出演 [チェロ]堤剛 [ピアノ]ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
プログラム ベートーヴェン:「魔笛」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO46 ベートーヴェン:チェロソナタ第3番 イ長調 Op.69
料金 全席指定:2,500円
詳細 こちらから
お問い合わせ LFJチケット販売サイト

7人の名手による親密にして豪華な共演(公演番号「323」)

日時 5月6日(土) 15:00開演(14:30開場)
会場 東京国際フォーラム ホールC “エレオノーレ”
出演 [クラリネット]吉田誠 [ホルン]水野信行 [ファゴット(バソン)]モリス真登 [ヴァイオリン]オリヴィエ・シャルリエ [ヴィオラ]川本嘉子 [チェロ]マクシム・ケネソン [コントラバス]高橋洋太
プログラム ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
料金 全席指定:S席3,000円 A席2,500円
詳細 こちらから
お問い合わせ LFJチケット販売サイト

ベートーヴェン風即興サロン(公演番号「337」)

日時 5月6日(土) 21:15開演(20:55開場)
会場 東京国際フォーラム ホールD7 “アントーニエ”
出演 [ピアノ]パスカル・アモワイエル、加藤昌則
プログラム 即興対決
料金 全席指定:2,500円
詳細 こちらから
お問い合わせ LFJチケット販売サイト

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