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<12月10日 京都府立府民ホール「アルティ」>2019年に結成したピアノトリオによる3回目の演奏会。ヴァイオリンの黒川侑(くろかわ・ゆう)、チェロの佐藤晴真(さとう・はるま)、ピアノの阪田知樹(さかた・ともき)は、それぞれが個性的な活躍をしている。最年長の黒川は、高校生にして既に第75回日本音楽コンクール第1位を受賞しており、以後、充実したソロ活動に加えて、国内外の主要オーケストラと幾度となく協奏曲を演奏している。阪田もまた、弱冠19歳にしてヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールに入賞、世界中に名を轟かせており、今や日本を代表する若手ピアニストの一人である。佐藤は24歳の若いチェリストだが、ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝した文句なしの実力者である。3人とも、もはや期待の新人の枠を飛び出し、日本を代表する音楽家として活躍しはじめている。その3人が集結するのだ。
この演奏会では、ピアノトリオの王道が演奏される。ハイドンの《ピアノトリオ第25番》は、ハンガリー風ダンスを取り入れた終楽章をもつ牧歌的な作品。「ピアノ三重奏」というジャンルの父であるハイドンが、ロンドンで熱烈に歓迎された、いわば充実期に書かれた作品だ。ベートーヴェンの《ピアノトリオ第5番》もまた、《運命》や《皇帝》と同時期に書かれた充実した作品。ブラームスの《ピアノトリオ第1番》は、シューマンによって称賛され、存在感を示しはじめた若き作曲家が、2人の偉大な先人ハイドンとベートーヴェンに並ばんとして書いた溌剌とした作品である。
伝統的名作を通して、この3人はどのような新しい世界を見せてくれるのだろうか。
<文・小島広之>
公演名 | 黒川侑・佐藤晴真・阪田知樹 ピアノトリオVol.3 |
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日時 | 12月10日(土) 14:00開演(13:30開場) |
会場 | 京都府立府民ホール「アルティ」 |
出演 | [ヴァイオリン]黒川侑 [ピアノ]阪田知樹 [チェロ]佐藤晴真 | プログラム | ハイドン:ピアノトリオ第25番《ジプシー》ト長調Hob.XV:25 ベートーヴェン:ピアノトリオ第5番《幽霊》ニ長調Op.70-1 ブラームス:ピアノトリオ第1番 ロ長調Op.8 |
チケット | 全席指定:4,000円 学生3,000円 |
お問い合わせ | 京都府立府民ホール「アルティ」 TEL:075-441-1414(9:00~18:00、第1・第3月曜日休) |