＜12月3日　大阪・メイプルホール＞　クラシック・サクソフォン界のトップランナー、須川展也が大阪府箕面市にやってくる。気軽に聴きに行ける世界レベルの演奏。サクソフォンが好きで近くにお住まいの方にはぜひおすすめしたいコンサートだ。
　今回は主に映画音楽や、クラシック・サクソフォンの新旧さまざまなレパートリーが並び、親しみやすさ、超絶技巧など彼のさまざまな魅力が感じられるプログラムになっている。ミュージカル映画《マイ・フェア・レディー》より〈踊り明かそう〉や、モリコーネの音楽が印象的な《ニュー・シネマ・パラダイス》など、各年代の名作映画の音楽は、懐かしさや明るい楽しさが感じられるだろう。
　クラシック・サクソフォンの定番作品であるダマーズとデザンクロ。また、ピアニストであり、作曲家のファジル・サイが須川のために書いた《組曲》Op.55や、須川自らが編曲したバッハの《無伴奏ヴァイオリン・パルティータ》では技巧的で美しい響きが楽しめる。
　須川は来年でデビュー40周年。ますます精力的に日本中を周り、ファンを楽しませてくれている。今回はアルト・サクソフォンだけでなく、ソプラノ、テナーの作品も用意されている。サクソフォンを練習している方、聴くのが好きという方は世界を代表するサクソフォン奏者の生演奏をお聴き逃しなく。

＜文・山下実紗＞