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<10月6日 静岡音楽館AOI> 1957年にフランスのリヨンで生まれ、パリ音楽院でイヴォンヌ・ロリオ(オリヴィエ・メシアンの妻)に、ロンドンでマリア・クルチョに師事したピエール=ロラン・エマールにとって、その名を世界に轟かせるきっかけとなったのは、弱冠19歳でのメシアン国際音楽コンクール優勝であった。これをきっかけに、ピエール・ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランのソロ・ピアニストに大抜擢され、現代音楽の世界に欠かせないピアニストとなった。1980年代からはジェルジ・リゲティの全作品の録音に携わり、練習曲数曲をリゲティから献呈されるなど、すでに現代音楽の歴史にその名をはっきりと刻んでいる。彼の活躍は現代音楽の枠組みに留まらず、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルをはじめとする世界各国の著名なオーケストラや、サイモン・ラトル、エサ=ペッカ・サロネンをはじめとする著名な指揮者とも共演を重ねている。
本公演で彼が取り組むのは、まさに出発点ともいうべき作曲家、メシアンの《鳥のカタログ》だ。1952年の《黒つぐみ》あたりから、前衛的な作風からの転換を志向していたメシアンは「鳥」をテーマとした作曲に集中的に取り組み、優れた聴覚で鳥のさえずりを聴きとって自作に取り入れていった。
1956年から1958年にかけて書かれ、イヴォンヌ・ロリオの演奏で初演された《鳥のカタログ》は、「キバシガラス」「ヨーロッパウグイス」など、フランスの各地の代表的な鳥の名前を冠した全7巻13曲から構成され、各曲には、標題に選ばれた鳥と同じ地域に生息する鳥も登場する。その数なんと77種類。まさに「耳で聴く鳥類図鑑」だろう。
メシアンが愛した鳥たちの歌声を、《鳥のカタログ》初演者の弟子ピエール=ロラン・エマールの演奏で聴く、わが国にも多いメシアンのファンにとって、まさに感涙ものの公演となること間違いなしだ。
<文・加藤新平>
本公演で彼が取り組むのは、まさに出発点ともいうべき作曲家、メシアンの《鳥のカタログ》だ。1952年の《黒つぐみ》あたりから、前衛的な作風からの転換を志向していたメシアンは「鳥」をテーマとした作曲に集中的に取り組み、優れた聴覚で鳥のさえずりを聴きとって自作に取り入れていった。
1956年から1958年にかけて書かれ、イヴォンヌ・ロリオの演奏で初演された《鳥のカタログ》は、「キバシガラス」「ヨーロッパウグイス」など、フランスの各地の代表的な鳥の名前を冠した全7巻13曲から構成され、各曲には、標題に選ばれた鳥と同じ地域に生息する鳥も登場する。その数なんと77種類。まさに「耳で聴く鳥類図鑑」だろう。
メシアンが愛した鳥たちの歌声を、《鳥のカタログ》初演者の弟子ピエール=ロラン・エマールの演奏で聴く、わが国にも多いメシアンのファンにとって、まさに感涙ものの公演となること間違いなしだ。
<文・加藤新平>
公演名 | ピエール=ロラン・エマール ピアノ・リサイタル |
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日時 | 10月6日(日) 14:00開演(13:30開場) ※途中休憩2回あり |
会場 | 静岡音楽館AOI |
出演 | [ピアノ]ピエール=ロラン・エマール |
プログラム | O.メシアン:鳥のカタログ(全曲) |
チケット | 全席指定:5,000円 |
お問い合わせ | 静岡音楽館AOI TEL:054-251-2200 |