＜8月24日　福岡・なみきホール＞　九州の夏をアツくするイベントのひとつ、九響サマーコンサートの季節が今年もやってくる。本公演のタクトを執るのは、1994年生まれの若きマエストロ・太田弦だ。2015年、東京国際音楽コンクール（指揮）において2位ならびに聴衆賞を受賞して一躍時の人となり、現在は仙台フィルハーモニー管弦楽団指揮者、そして2024年4月から九州交響楽団首席指揮者を務めている。
　久石譲のオーケストラストーリーズ「となりのトトロ」や、ジョン・ウィリアムズの《レイダース・マーチ》、《ジュラシック・パークのテーマ》、アラン・シルヴェストリの《バック・トゥ・ザ・フューチャー》、さらにはエンニオ・モリコーネの《ニューシネマ・パラダイス》など、古今東西の映画音楽の名曲を集めたプログラムは、まさに映画音楽ファンにとって感涙ものだろう。そして、コアなクラシック音楽ファンだけでなく、オーケストラをまだ聴いたことがない、という方にとっても、九響の豊かなサウンドを初めて体感する絶好の機会だ。

＜文・加藤新平＞