＜10月2日　群馬・高崎芸術劇場＞　「音楽のある街・高崎」。戦後まもなく市民オーケストラ（群馬交響楽団の前身）が誕生し、音楽をとおして、高崎の街では文化の普及と振興が行われてきた。前述の「音楽のある街・高崎」のキャッチコピーは、1990年にスタートした高崎音楽祭から生まれた言葉だが、そんな音楽祭が今年35回目を迎える。今回ご紹介する公演もこの音楽祭のひとつである。
　「熱帯JAZZ楽団」は、日本で生まれた人気ラテンジャズ・ビッグバンドのひとつ。パーカッション奏者のカルロス菅野がこの高崎音楽祭をきっかけに結成したバンドであり、2025年に30周年を迎える。演奏される楽曲は、ラテンの名曲はもちろんのこと、ジャズ・ファンキー・オリジナルと幅広い。今回の公演ではさらに、《Choo Choo TRAIN》、《タイミング》などのJ-POPや、NHK「おかあさんといっしょ」の人気曲である《ぼよよん行進曲》などの楽曲提供を手がけた、シンガーソングライターの中西圭三と25年ぶりの共演が決定。これだけでも、とにかく熱い夜になるだろう。
　ふだんクラシックを聴いている方も、気軽に楽しめる公演であること間違いなし。ぜひとも音楽の幅を広げてみてはいかがだろうか。

＜文・鈴木智之＞