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鈴木優人(チェンバロ) 「J.S.バッハをとりまく音楽のシリーズ」 第1回「イタリア vs フランス」

鈴木優人(チェンバロ) 「J.S.バッハをとりまく音楽のシリーズ」 第1回「イタリア vs フランス」
<10月13日 茨城・水戸芸術館> 「イタリア vs フランス」。サッカーの国際試合ではない。グルメ対決でもない。クラシック音楽の話である。テレビ朝日系列「題名のない音楽会」をはじめ多くのメディア出演をこなし、バッハ・コレギウム・ジャパン音楽監督、読売日本交響楽団指揮者/クリエイティヴ・パートナー、アンサンブル・ジェネシス音楽監督、さらに関西フィルハーモニー首席客演指揮者など、指揮者としてバロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、近年では作曲家やプロデューサーとしての活躍も目覚ましい、チェンバロ奏者の鈴木優人。鈴木の原点はJ.S.バッハの音楽、とりわけ彼のチェンバロ作品だ。まさに原点回帰、温故知新というべき本企画は、J.S.バッハのチェンバロ作品を多角的な視点からひも解き、その神髄に迫るものである。
 さて、J.S.バッハといえば、同時代人のヘンデルがヨーロッパ各地で大活躍していたこととは裏腹に、その活動範囲がかなり狭かったことで知られている。現代風に言えば、J.S.バッハには「外国旅行」の経験がない。そんな彼に絡めて「イタリア vs フランス」とはこれいかに……? とお思いの読者も多いことだろう。実は彼は、行動範囲こそ狭かったがきわめて勉強熱心で、イタリア、フランスの音楽も積極的に採り入れ、自らの芸術としてこれを吸収し昇華させていたのである。
 本公演では、J.S.バッハの《イタリア協奏曲》 ヘ長調 BWV971や《フランス風序曲》 ロ短調 BWV831などを中心に、フランスのクープラン、ラモー、そしてイタリアのフレスコバルディといった、同じバロック時代に活躍した作曲家の作品を取り上げる。1752年から1754年にかけて、イタリア・オペラのファンによるフランスの作曲家ラモーの作品への批判をきっかけとして、イタリアとフランスの音楽がぶつかり合う「ブフォン論争」が白熱した時期があった。1750年にこの世を去ったJ.S.バッハは、微笑みながらその論争を見下ろしていたかもしれない。
 音楽界を、そして社交界を二分し、あのジャン=ジャック・ルソーまでもが論戦に加わった「ブフォン論争」の一端を、本公演を通してうかがい知ることができるだろう。ぜひ、鈴木がしかける「イタリア vs フランス」の白熱バトルの熱気を体感してほしい。チケット購入はお早めに!

<文・加藤新平>
公演名 鈴木優人(チェンバロ) 「J.S.バッハをとりまく音楽のシリーズ」
第1回「イタリア vs フランス」
日時 10月13日(日) 15:00開演(14:30開場)
会場 水戸芸術館 コンサートホールATM
出演 [チェンバロ・トーク]鈴木優人
プログラム J.S.バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971、フランス風序曲 ロ短調 BWV831
クープラン:組曲 ニ短調 より
ラモー:組曲 ト長調 より
フレスコバルディ:トッカータ集 より
チケット 全席指定:4,000円 U-25(25歳以下)1,500円
お問い合わせ 水戸芸術館 チケット予約センター
TEL:029-231-8000(月休9:30~18:00)

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