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2024セイジ・オザワ 松本フェスティバル

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2024セイジ・オザワ 松本フェスティバル
<8月9日〜9月4日 長野・キッセイ文化ホール ほか> 今年の夏、「セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)」は新たな“楽章”のはじまりにあたり、これまで以上に音楽への情熱と想い、思い出が集まる大きな磁場となるに違いない。
 2024年2月、人を魅了する個性と情熱、多大なる愛で多くの音楽家を育て、同フェスティバルを類まれな祭典に成長させてきた小澤征爾総監督が永眠した。しかし、「サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)」結成40年の節目である今年に向けて、小澤氏は新たな体制を構想し、SKOアドバイザリー委員と相談の上で、この夏の指揮者とプログラムを決定していた。
 最も大きな話題は、2022年のフェスティバルで大きな感動を巻き起こした沖澤のどか、アンドリス・ネルソンスが松本に戻ってくることだ。そして、フェスティバル史上初のOMF首席客演指揮者として小澤氏が沖澤を指名し、今後継続してSKOとの関係を築いていくこと。2024年1月、小澤氏が遺したコメント(2月22日発信プレスリリースより)を紹介しよう。

「2022年に沖澤さんとアンドリスと出会えたことは僕にとって、非常に幸運な、素晴らしい出来事でした。二人がSKOと創る音楽をリハーサルや本番で全身に浴びながら、僕は何度も若い時に感じていた冒険の始まりのような、胸の高鳴りを思い出しました。(中略)新しい時代に向けて、大きな一歩を踏み出す今年のフェスティバルを、松本を、僕は心から楽しみにしています。」

この大きな思いを受ける沖澤は、こうメッセージしている。

「(前略)偉大な教育家であった齋藤秀雄先生と、その教えが世界に通用することを知らしめ熱狂させた小澤征爾先生という二人の巨星。その煌めきを次の世代へと受け継いでいくことを使命とし、さらに新たな感動を生み出し続けられるよう、全身全霊をかけて取り組みます。」

小澤氏を核にしたフェスティバルの層の深さと特殊性が伝わってくるコメントの詳細は、公式サイトをご覧いただきたい。
 その沖澤はAプログラムで、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)とともにメンデルスゾーン《夏の夜の夢》より に加え、R.シュトラウスの交響詩《ドン・ファン》と《四つの最後の歌》を披露する。そしてネルソンスは、B・CプログラムでSKOの方向性を決定づけた重要なレパートリーである、ブラームスの交響曲全曲に取り組む。2022年のマーラー交響曲第9番に続く名演となるに違いない。
 齋藤秀雄から薫陶を受けたチェリストからなる「チェロ・アンサンブル・サイトウ」が、J.S.バッハ《シャコンヌ》、モーツァルト《ディヴェルティメント K136》ほかを演奏する「ふれあいコンサートⅢ」、小澤氏が信頼を寄せるSKOメンバーらの指導を受けた若き奏者たちによる「OMF室内楽勉強会〜木管アンサンブル〜」も聴き逃せない。30年、40年と脈々と続くサイトウ&オザワの熱い思いを確実に引き継ぐ若い世代が生み出す音楽を見守り、共に味わっていきたいものだ。

<文・小畑智恵>
公演名 2024セイジ・オザワ 松本フェスティバル
日程 8月9日(金)〜9月4日(水)
会場 長野県松本市内各所
タイムテーブル こちらから
お問い合わせ セイジ・オザワ 松本フェスティバル実行委員会
TEL:0263-39-0001

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