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<9月1日 大阪・住友生命いずみホール ほか> 日本音楽財団は1974年、日本国内の音楽文化の振興と普及に寄与することを目的として設立された。創立20周年を迎えた1994年からは、西洋クラシック音楽を通じた国際貢献を目的として弦楽器名器の貸与事業を実施し、現在までその活動は継続されている。所有している弦楽器はアントニオ・ストラディヴァリウスとグァルネリ・デル・ジュスの2大名器が21挺。将来が嘱望される若手や世界的に活躍するアーティストに貸し出され、すばらしい響きで世界中を魅了している。
今回ご紹介する「ストラディヴァリウス・コンサート」は、日本音楽財団の目玉公演である。創立50周年を記念した本公演では全公演あわせて19挺が集合する。室内楽が集められたプログラムAが東京と大阪で2公演、オーケストラと共演するプログラムBは東京で1公演予定されている。
プログラムAは室内楽王道の弦楽四重奏曲に始まり、ヴァイオリンの妙技が楽しめるモシコフスキやダンクラ、ふたつのヴァイオリンとヴィオラという編成では王道のコダーイやドヴォルザークがならび、プログラム全体を弦楽器の名奏者を多く輩出したボヘミアの香りが覆う。シメは意外となかなか聴く機会のないメンデルスゾーンの傑作、弦楽八重奏曲。まさに記念公演にふさわしい祝祭ムードに満ちあふれた八重奏曲は必聴である。
プログラムBのほうは一転して、スペインやイタリアの明るい音楽に始まるプログラムである。華やかな技巧で聴く者を魅了するサラサーテのヴァイオリン作品、だれもが一度は耳にしたことのある《タイスの瞑想曲》、パガニーニの《ラ・カンパネラ》、《チャルダッシュ》などが並び、クライスラーの小品やチャイコフスキーの小品も並ぶ。そして日本でも根強い人気を誇るヴィヴァルディの《四季》、ブラームスの《ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲》で幕を下ろす。
プログラムAが弦楽器の美しさと哀愁を楽しむプログラムだとしたら、プログラムBはヴァイオリンの悪魔的で華やかな世界を楽しむプログラムといえるだろうか。名器と名演奏家が奏でる音色とともに、弦楽器の魅力を堪能できるコンサートである。
<文・尾崎羽奈>
今回ご紹介する「ストラディヴァリウス・コンサート」は、日本音楽財団の目玉公演である。創立50周年を記念した本公演では全公演あわせて19挺が集合する。室内楽が集められたプログラムAが東京と大阪で2公演、オーケストラと共演するプログラムBは東京で1公演予定されている。
プログラムAは室内楽王道の弦楽四重奏曲に始まり、ヴァイオリンの妙技が楽しめるモシコフスキやダンクラ、ふたつのヴァイオリンとヴィオラという編成では王道のコダーイやドヴォルザークがならび、プログラム全体を弦楽器の名奏者を多く輩出したボヘミアの香りが覆う。シメは意外となかなか聴く機会のないメンデルスゾーンの傑作、弦楽八重奏曲。まさに記念公演にふさわしい祝祭ムードに満ちあふれた八重奏曲は必聴である。
プログラムBのほうは一転して、スペインやイタリアの明るい音楽に始まるプログラムである。華やかな技巧で聴く者を魅了するサラサーテのヴァイオリン作品、だれもが一度は耳にしたことのある《タイスの瞑想曲》、パガニーニの《ラ・カンパネラ》、《チャルダッシュ》などが並び、クライスラーの小品やチャイコフスキーの小品も並ぶ。そして日本でも根強い人気を誇るヴィヴァルディの《四季》、ブラームスの《ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲》で幕を下ろす。
プログラムAが弦楽器の美しさと哀愁を楽しむプログラムだとしたら、プログラムBはヴァイオリンの悪魔的で華やかな世界を楽しむプログラムといえるだろうか。名器と名演奏家が奏でる音色とともに、弦楽器の魅力を堪能できるコンサートである。
<文・尾崎羽奈>
公演名 | ストラディヴァリウス・コンサート 2024 日本音楽財団設立50周年記念公演 |
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日時・会場 | ●9月1日(日) 14:00開演(13:30開場) 住友生命いずみホール 【プログラムA】 ●9月3日(火) 19:00開演(18:30開場) 紀尾井ホール 【プログラムA】 ●9月7日(土) 15:00開演(14:20開場) 東京オペラシティ コンサートホール 【プログラムB】 |
出演 | 【ゴルトムント・クァルテット】 フロリアン・シェッツ(1727年製ヴァイオリン 「パガニーニ」) ピンカス・アット(1680年製ヴァイオリン 「パガニーニ」) クリストフ・ヴァンドーリ(1731年製ヴィオラ 「パガニーニ」) ラファエル・パラトーレ(1736年製チェロ 「パガニーニ」) [ヴァイオリン] ヴェロニカ・エーベルレ(ストラディヴァリウス1700年製ヴァイオリン「ドラゴネッティ」) キム・スーヤン(ストラディヴァリウス1702年製ヴァイオリン「ロード・ニューランズ」) ティモシー・チューイ(ストラディヴァリウス1709年製ヴァイオリン「エングルマン」) マリア・ドゥエニャス(ストラディヴァリウス1710年製ヴァイオリン「カンポセリーチェ」) レイ・チェン( ストラディヴァリウス1714年製ヴァイオリン「ドルフィン」) 外村理紗(ストラディヴァリウス1715年製ヴァイオリン「ヨアヒム」) 吉田南(ストラディヴァリウス1716年製ヴァイオリン「ブース」) イム・ジヨン(ストラディヴァリウス1717年製ヴァイオリン「サセルノ」) ジュゼッペ・ジッボーニ(ストラディヴァリウス1722年製ヴァイオリン「ジュピター」) 金川真弓(ストラディヴァリウス1725年製ヴァイオリン「ウィルヘルミ」) リュン・リー(ストラディヴァリウス1735年製ヴァイオリン「サマズィユ」) 吉本梨乃(ストラディヴァリウス1736年製ヴァイオリン「ムンツ」) ベンジャミン・バイルマン(グァルネリ・デル・ジェス 1740年製ヴァイオリン「イザイ」) [ヴィオラ]池田菊衛(ストラディヴァリウス1690年製ヴィオラ「メディチ」 *アメリカ在住の個人より借用) [チェロ]カミーユ・トマ(ストラディヴァリウス1730年製チェロ「フォイアマン」) [ピアノ]江口玲 [指揮]広上淳一 [管弦楽]東京交響楽団 |
プログラム | 【プログラムA】(室内楽) メンデルスゾーン:弦楽四重奏第6番 ヘ短調 Op.80から第1楽章 コダーイ:2つのヴァイオリンとヴィオラのためのセレナード Op.12から第1楽章 ユオン:シルエット Op.9から第1番、第3番 モシコフスキ:2つのヴァイオリンとピアノのための組曲 ト短調 Op.71から第1楽章 ドヴォルザーク:ミニアチュア Op.75aから第2楽章、第3楽章 ダンクラ:4つのヴァイオリンのためのファンタジー《ヴェネツィアの謝肉祭》 Op.119 メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20 【プログラムB】(オーケストラとの共演) サラサーテ:バスク奇想曲 Op.24、序章とタランテラ Op.43、舞曲第6番《サバテアード》 Op.23-2 マスネ:タイスの瞑想曲 パガニーニ:ラ・カンパネラ チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォ クライスラー:ウィーン風狂想的幻想曲 モンティ:チャールダッシュ エルガー:弦楽のための序奏とアレグロ Op.47 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》 Op.8 ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重奏協奏曲 イ短調 Op.102から第3楽章 |
チケット | 【住友生命いずみホール公演】 全席指定:7,000円 U-30 2,500円 【紀尾井ホール公演】 全席指定:S席8,000円 A席6,000円 U29 A席2,000円 【東京オペラシティ公演】 全席指定:S席10,000円 A席8,000円 B席5,000円 |
お問い合わせ | 日本音楽財団 TEL:03-6229-5566 |