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<5月12日 広島文化学園HBGホール> 広島交響楽団の特別定期演奏会に、“鍵盤の女王”マルタ・アルゲリッチが登場する。彼女は2015年に同楽団の「平和音楽大使」に就任し、広島と東京で共演。2019年にはワルシャワでも演奏を共にした。強い信頼関係を結んでいる両者の、コロナ禍を経た4年ぶりの共演が実現する。
プログラムはウクライナの作曲家、アレクサンドル・ゴノボリンの《弦楽のためのアダージョ》ではじまる。今回が日本初演となるこの曲は、昨年にあたる2023年2月、ロシアのウクライナ侵攻から1年目の日にベルリン・フィルによって演奏され、平和への祈りの象徴的役割を担った。
続く2曲目は、マーラーの未完の交響曲第10番より《アダージョ》。単なる速度記号を超えて、静謐(せいひつ)で時に沈鬱(ちんうつ)、そして祈り、浄化といったイメージをまとうアダージョは、やはり平和への希求を想起させる。平和音楽大使・アルゲリッチの参加する演奏会にふさわしい。
そしてアルゲリッチがソロを務める《ピアノ協奏曲》第3番の作曲者、プロコフィエフの生地・ソンツォーフカはロシア帝国南西部、現在のウクライナ東部にあたる。この選曲にも、ウクライナの歴史への思いが込められているのだろう。
指揮は、アルゲリッチが「私がもっとも好きな指揮者」とつづっている広響の音楽監督クリスティアン・アルミンク。強い絆で結ばれた三者が、「ヒロシマ」という特別な地から発する平和への思いを、しっかりと受け止めたい。
<文・小出和明>
プログラムはウクライナの作曲家、アレクサンドル・ゴノボリンの《弦楽のためのアダージョ》ではじまる。今回が日本初演となるこの曲は、昨年にあたる2023年2月、ロシアのウクライナ侵攻から1年目の日にベルリン・フィルによって演奏され、平和への祈りの象徴的役割を担った。
続く2曲目は、マーラーの未完の交響曲第10番より《アダージョ》。単なる速度記号を超えて、静謐(せいひつ)で時に沈鬱(ちんうつ)、そして祈り、浄化といったイメージをまとうアダージョは、やはり平和への希求を想起させる。平和音楽大使・アルゲリッチの参加する演奏会にふさわしい。
そしてアルゲリッチがソロを務める《ピアノ協奏曲》第3番の作曲者、プロコフィエフの生地・ソンツォーフカはロシア帝国南西部、現在のウクライナ東部にあたる。この選曲にも、ウクライナの歴史への思いが込められているのだろう。
指揮は、アルゲリッチが「私がもっとも好きな指揮者」とつづっている広響の音楽監督クリスティアン・アルミンク。強い絆で結ばれた三者が、「ヒロシマ」という特別な地から発する平和への思いを、しっかりと受け止めたい。
<文・小出和明>
公演名 | 特別定期演奏会 平和音楽大使 マルタ・アルゲリッチを迎えて |
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日時 | 5月12日(日) 15:00開演(14:00開場) |
会場 | 広島市文化交流会館 広島文化学園HBGホール |
出演 | [指揮]クリスティアン・アルミンク [ピアノ]マルタ・アルゲリッチ [管弦楽]広島交響楽団 |
プログラム | A.ゴノボリン:弦楽のためのアダージョ(日本初演) マーラー:交響曲 第10番 嬰ヘ長調より《アダージョ》 プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 Op.26 |
チケット | 全席指定:S席11,000円 A席8,800円 学生席4,000円 ※残席僅少 |
お問い合わせ | 広響事務局 TEL:082-532-3080 |