
<10月22日 石川県立音楽堂> 1988年、岩城宏之を創設音楽監督として創設されたオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)は、日本初のプロ室内オーケストラとして注目を集めた。また当初より高い技術と音楽性により、世界中で話題性を超えた高い評価を獲得してきた。今年はその礎を築いた岩城の没後20年に当たる。そして同楽団が拠点としている石川県立音楽堂は開館25周年。このふたつの節目を記念して催されるコンサートのプログラムには、深い思いが込められている。
前半の交響曲第45番《宿命》は、ベートーヴェンの交響曲を指揮者・作曲家の山本直純が“変”曲したパロディ作品。有名な第5番《運命》の「♪ジャジャジャジャーン♪」から始まり、ベートーヴェン作品の断片をはじめ、おなじみのメロディーも入り交じり、予測不能の展開を見せる。山本はクラシックのみならず『男はつらいよ』の主題歌や多くのCMソングも手がけた昭和のスター指揮者。岩城とは東京藝術大学で共に青春時代を過ごした生涯の親友だった。
その思い出を真摯に、ユーモアを交えて綴ったのが岩城の著書「森のうた:山本直純との藝大青春記」だ。指揮者を夢見て切磋琢磨する若き音楽家・岩城と山本の夢が叶ったフィナーレで、山本の指揮、岩城は打楽器担当で《森のうた》が演奏される。読んでいて胸が熱くなる名場面だ。
この、まさにOEKゆかりの2曲を指揮するのは、昨年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団デビューを果たし、躍進目覚ましい山田和樹。選曲も自ら手掛けた。そして同館芸術監督の野村萬斎がステージ構成を務める。テノール・宮里直樹、バス・加藤宏隆とソリストもスターをそろえ、完璧な布陣で望む、一夜限りの特別なプログラムだ。
<文・小出和明>
| 公演名 | 石川県立音楽堂開館25周年記念スペシャルコンサート「森のうた」 |
|---|---|
| 日時 | 10月22日(木) 19:00開演(18:15開場) |
| 会場 | 石川県立音楽堂 コンサートホール |
| 出演 |
[指揮]山田和樹 [演出・出演]野村萬斎 [テノール]宮里直樹 [バス]加藤宏隆 [合唱]東京混声合唱団、OEK合唱団 [児童合唱]「森のうた」児童合唱団 |
| プログラム |
ベートーヴェン/山本直純編曲:交響曲第45番《宿命》 ショスタコーヴィチ:オラトリオ《森のうた》 |
| チケット | 全席指定:S席8,000円 A席6,000円 B席4,000円 |
| お問い合わせ |
石川県音楽文化振興事業団 TEL:076-232-0171 |














