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<2021年12月24日 京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ>このところ、大きな国際コンクールでの日本人チェリストの活躍がめざましい。ピアノやヴァイオリンでの日本人の活躍は定着しつつあるが、習い始める子どもが先の2つの楽器にくらべて圧倒的に少ないチェロという楽器にも、たくさんの優秀な人材が輩出されはじめたことの証左である。
弦楽器のアンサンブルは、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと音の高い楽器から低い楽器まで集まって演奏するのが通常の形であるが、1966年にベルリン・フィルハーモニーが日本ツアーをした際にチェロセクションのみでアンコールを演奏したことをきっかけに「チェロ・アンサンブル」というジャンルがうまれた。大は小を兼ねる、というのか、ヴァイオリンにチェロのような低い音を出すことはできないが、チェロはヴァイオリンと同程度の高音を出すことは可能だ。加えて、チェロ特有のダイナミックな音質、チェロで魅せるヴァイオリン並みの超絶技巧(楽器が大きい分、ヴァイオリン曲によくあるハイスピードな超絶技巧はさらに難易度を増す)などが楽しめる。優秀な人材が十分に育ってきた土壌もあいまって、近年人気はうなぎのぼりだ。
今回ご紹介するコンサートは辻本玲、伊藤悠貴、小林幸太郎、伊東裕、岡本侑也、上野通明の6名のチェリストによるチェロ・アンサンブル。中堅どころから伸び盛りの若手まで、20‐30代の若い男性チェリストたちが結集した「奇跡のチェロ・アンサンブル」だ。ピアソラの「ブエノスアイレスの四季」、ヴァイオリンの名曲「序奏とロンド・カプチリオーソ」などチェロ・アンサンブルの演奏会の曲目としては驚くような難曲が並ぶ。年末の夜に、胸のすくような、爽快なアンサンブルをぜひお楽しみいただきたい。
<文・尾崎羽奈>
公演名 | 奇跡のチェロ・アンサンブル 2021 |
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日時 | 【京都公演】2021年12月24日(金)19:00開演(18:30開場) 【大阪公演】2021年12月26日(日)14:00開演(13:00開場) 【東京公演】2021年12月27日(月)19:00開演(18:30開場) |
会場 | 24日【京都公演】京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ 26日【大阪公演】住友生命いずみホール 27日【東京公演】東京文化会館 小ホール |
出演 | [チェロ]辻本玲、伊藤悠貴、小林幸太郎、伊東裕、岡本侑也、上野通明 |
プログラム | ダヴィドフ:賛歌 ポッパー:ハンガリー狂詩曲 ドビュッシー:月の光 リムスキー=コルサコフ:シェヘラザードより若き王子と若き王女 サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ ピアソラ:「ブエノスアイレスの四季」 |
チケット | 【大阪・東京公演】 全席指定:5,000円 学生:3,000円 ※東京公演は完売 【京都公演】全席指定:4,500円 学生:2,500円 *未就学児童の入場不可。学生は入場時、学生証の提示要 |
お問い合わせ | 【京都・大阪公演】 キョードーインフォメーション 0570-200-888 (月~土11:00-16:00、日・祝は休み) 【東京公演】 サンライズプロモーション東京 0570−00−3337 (平日12:00-15:00) |
主催など | 主催:MIYAZAWA & Co.(全公演) 共催(京都公演):京都コンサートホール(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)/京都市 後援(大阪公演):いずみホール(一般財団法人住友生命文化財団) 協力(全公演):一般財団法人 日本チェロ協会 |