
<9月2日 東京・サントリーホール> 週の真んなかの水曜日、平日の午後2時開演。会場は日本を代表するクラシックの殿堂・サントリーホール。心理的にも空間的にも“贅沢”なお膳立てのコンサートといえるだろう。そして肝心の内容も、それ自体が楽器(共鳴箱)と呼ばれるサントリーホールを満たすのにふさわしい豪華さだ。
オーケストラは今年創立70周年を迎えた日本フィルハーモニー交響楽団。ソリストには日本のヴァイオリン界のレジェンドにして、いまなお精力的に演奏活動を続ける前橋汀子。両者は共演も多く、数々の名演を残してきた。そして指揮台には現在もっとも注目されている中堅のひとり、角田鋼亮が立つ。重ねた歴史が生む円熟と新鋭のパワーの、絶妙なコラボレーションだ。
プログラムはベートーヴェンの交響曲の中でも第5番《運命》、第9番《歓喜の歌》と並んで人気の高い第6番《田園》をメインに、ヴァイオリンをフューチャーした親しみやすい小品が並ぶ。なかでも《My Favorite Songs》と題された1曲は〈テネシーワルツ〉〈愛の讃歌〉〈川の流れのように〉というお馴染みの名曲のメドレー。日本フィルと前橋の豊かな響き合いを楽しめるだろう。
これらの音楽を繋ぐナビゲーターが、俳優の高橋克典だ。父は音楽教育者、母は声楽家という音楽一家に生まれ、NHKのクラシック番組で親しみやすいMCを務めた高橋は、まさに適任だ。開演前にはホールの顔・オルガンのプレコンサートも用意されている。贅沢の上乗せだが、チケットは実にリーズナブルというのもうれしい。時間に余裕を持って、余すところなく満喫したコンサートだ。
<文・小出和明>
| 公演名 |
日本フィル&サントリーホール 「にじクラ ~トークと笑顔と、音楽と」第11回 |
|---|---|
| 日時 |
9月2日(水) 14:00開演(13:20開場) ※13:40~ オルガン・プレコンサート |
| 会場 | サントリーホール 大ホール |
| 出演 |
[指揮]角田鋼亮 [ヴァイオリン]前橋汀子 [ナビゲーター]高橋克典 [管弦楽]日本フィルハーモニー交響楽団 [オルガン]濵野芳純 ※プレコンサート |
| プログラム |
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリッチョーソ イ短調 Op.28 マスネ:タイスの瞑想曲 丸山貴幸編曲:My Favorite Songs〈テネシーワルツ~愛の讚歌~川の流れのように〉 ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 Op.68《田園》 【オルガン・プレコンサート 13:40~】 サン゠サーンス:7つの即興曲 Op.150より第7番 J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV 1068より第2曲《アリア》(G線上のアリア) デュプレ:《聖母の晩祷による15の唱句》Op.18より第15番 マニフィカトⅥ〈グローリア〉 |
| チケット | 全席指定:S席6,200円 A席4,200円 P席3,500円 S席ペア12,000円(S席×2枚) |
| お問い合わせ |
サントリーホール TEL:0570-55-0017 |
















