<7月14日、15日 東京・サントリーホール> 2018年から東京都交響楽団の首席客演指揮者を務めているアラン・ギルバート(Alan Gilbert、b. 1967)。同ポストの任期延長を決めたこの指揮者が、およそ1年ぶりに都響と演奏するのは、デンマークを代表する作曲家ニールセンの序曲《ヘリオス》、《交響曲第5番》である。
ギルバートにとって、ニールセンは自信のレパートリー。ニューヨーク・フィル音楽監督時代には、ニールセンの交響曲・協奏曲全作を演奏、CDにも収録している。《ヘリオス》は、作曲家が自身の書法を確立した頃、1903年の作品であり、親しみやすい旋律が冴えたオーケストレーションによって奏でられる。一方、《交響曲第5番》は、第一次世界大戦後、1921-22年に作曲された前衛的な交響曲。即興的な小太鼓の遊動が魅力だ。ニールセンという作曲家の初期と後期に光を当てる、その方法に期待が寄せられる。
アメリカでジャズとクラシックを学んだ早熟の天才キリル・ゲルシュタイン(Kirill Gerstein、b. 1979)が、ギルバートと組んで演奏するのは、今年生誕150周年を数えるロシアの作曲家、ラフマニノフの《ピアノ協奏曲第3番》。有名な《第2番》に勝るとも劣らない佳作。ゲルシュタインの超絶技巧を楽しむことができるだろう。
〈文・小島広之〉
公演名 | 都響スペシャル/プロムナードコンサートNo.403 |
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日時 | 7月14日(金) 19:00開演(18:00開場) 7月15日(土) 14:00開演(13:00開場) |
会場 | サントリーホール 大ホール |
出演 | [指揮]アラン・ギルバート [ピアノ]キリル・ゲルシュタイン [管弦楽]東京都交響楽団 |
プログラム | ニールセン:序曲《ヘリオス》 Op.17 ニールセン:交響曲第5番 Op.50 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30 |
チケット | 全席指定:S席7,000円 A席6,000円 B席5,000円 P席3,500円 |
お問い合わせ | 都響ガイド TEL:0570-056-057(平日10:00~18:00) |