＜5月25日　静岡市清水文化会館マリナート　ほか＞　富士山静岡交響楽団（静響）は、静岡交響楽団（1988年設立）と浜松フィルハーモニー管弦楽団（1998年設立）が2021年に合体した、静岡県内唯一の常設プロオーケストラである。緻密で徹底的なスコア分析を行う名匠・高関健が常任指揮者を務め、近年飛躍的に成長を遂げており、今年2024年2月には2回目の東京公演を東京オペラシティ コンサートホールで開催した。
　今回は5月に開催される最初の定期演奏会をご紹介する。5月25日（土）に本拠地である静岡市・清水文化会館マリナート、翌26日（日）に浜松市・アクトシティ浜松で開催される第124回定期演奏会。指揮を務める鈴木優人は指揮者・演奏家・作曲家・プロデューサーをこなし、バッハコレギウムジャパンの印象でバッハを演奏するイメージが強いかもしれないが、バロックから現代音楽にいたるまで意欲的に取り上げる音楽家である。モーツァルトのフルート協奏曲で独奏を務める上野星矢はフランス・ドイツで学び、国内外の国際コンクールで優勝。若い世代へのクラシック音楽の普及や、大阪音楽大学などで次世代の育成にも取り組む日本を代表するフルート奏者だ。
　静岡・浜松は東京や名古屋からも簡単に足を運ぶことができるので、ぜひこの機会に静岡へ足を運んでみてはいかがだろうか。

＜文・鈴木智之＞