
<9月18日 大阪・住友生命いずみホール> 平日のお昼、トークも交えて音楽と過ごす贅沢なひとときを提供する、同ホールの人気シリーズ。今回はジャズ・トロンボーンの第一人者・中川英二郎とともに、音楽のジャンルを飛び超えようという、ひと味違うプログラムだ。
共演者に迎えたのは、自身の甥に当たるピアニスト・作曲家の中川就登。祖父はディキシーランド・ジャズのトランペット奏者・喜弘、父は作曲家の幸次郎、そして叔父は英二郎という音楽一家のサラブレッドだ。若手ながらジャズからポップス、クラシックまで縦横無尽に活動の場を広げている。英二郎は公演フライヤーに寄せた文で、「19世紀後半、クラシックを勉強した音楽家たちがアフリカのリズムを取り入れたことによる“変化”が始まって―― (中略)ジャズはクラシック音楽家から始まり、今ではジャズプレイヤーがクラシックを演奏する」、そして、ジャンルの垣根を音楽家が飛び越えることで、新しい音楽が生まれると語っている。今回の組み合わせは、まさにその歴史の流れを体現するものだ。
演目に挙げられているのは、ジャズのスタンダードでルイ・アームストロングの演奏が有名な《明るい表通りで》、アントニオ.C.ジョビンの《ワン・ノート・サンバ》、クラシックではモンティの《チャルダッシュ》などなど。アドリブ自在のジャズをルーツに持つふたりだけに、ほかにもこちらの予想を超える曲目と演奏を繰り広げてくれるに違いない。
コンサートホールではめずらしい、トロンボーンとピアノが紡ぐ、一期一会のセッションに期待が高まる。
<文・小出和明>
公演名 | ランチタイム・コンサート Vol.28 中川英二郎 自由な音の世界 ―トップ・トロンボーン奏者を迎えて |
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日時 | 9月18日(木) 11:30開演(11:00開場) |
会場 | 住友生命いずみホール |
出演 |
[トロンボーン]中川英二郎 [ピアノ]中川就登 |
プログラム |
ジミー・マクヒュー:明るい表通りで V.モンティ:チャルダッシュ アントニオ・カルロス・ジョビン:ワン・ノート・サンバ ほか |
チケット | 全席指定:3,000円 |
お問い合わせ |
住友生命いずみホールチケットセンター TEL:06-6944-1188 |