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新作聲明「螺旋曼荼羅海会(らせんまんだらかいえ)」

声明の会・千年の聲

●このコンサートは終了しました

新作聲明「螺旋曼荼羅海会(らせんまんだらかいえ)」
©︎青木司
<2024年1月20日 いわき芸術文化交流館アリオス> 「ららら♪クラブ」読者の皆さまは、「聲明」(しょうみょう)をご存じだろうか。黛敏郎の傑作《涅槃交響曲》の名がすぐに出てくる方もいらっしゃることだろう。
 声明は仏教の僧侶が唱えるお経に節がついたもので、いわば仏教独特の聖歌である。6世紀中ごろに、中国を経由して仏教が日本に伝来した際に一緒に伝えられた聲明の歴史は長く、1200年を超える。確認できる限りで、日本の聲明に関するもっとも古い記録は、インドの婆羅門僧の菩提僊那(ぼだいせんな)を開眼導師として招くなど、国家的行事として752年に開催された奈良・東大寺の大仏開眼供養法要である。
 さて、その聲明であるが、日本の仏教の宗派では、平安時代に最澄が興した天台宗、空海が興した真言宗といった、「密教」に分類される宗派に伝わるものであり、決して仏教徒なら誰もが知る……というものではない。「博士(はかせ)」と呼ばれる独特の楽譜もあるが、天台宗と真言宗ではその記譜法がまったく異なっているほか、主として口伝で伝えられることもあり、その「継承」が大きなカギとなっている。
 「声明の会・千年の聲」は、1997年に真言宗の孤嶋由昌と新井弘順、天台宗の海老原廣伸と、京戸慈考の4人の指導者が結成した、聲明の伝承と発展を目的とする「聲明四人の会」が母体である。古典作品だけでなく、作曲家に新作を委嘱していることが最大の特徴であり、本公演では古典の「二箇法要」に、2021年に《タイム・アビス》で第31回芥川也寸志サントリー作曲賞を受賞するなど、国内外で高く評価される若手作曲家の桑原ゆうが、ネイティブ・アメリカンの創世神話をもとに作曲した《風の歌》《夜の歌》を挿入歌として加えた新作を披露する。
 1000年を超える伝統と、21世紀の若き才能による革新が織りなす幻想世界を、ぜひ全身全霊で感じていただきたい。

<文・加藤新平>
公演名 声明の会・千年の聲
新作聲明「螺旋曼荼羅海会(らせんまんだらかいえ)」
日時 2024年1月20日(土) 15:00(14:30開場)
会場 いわき芸術文化交流館アリオス 中劇場
出演 声明の会・千年の聲
(【天台声明】七聲会、【真言聲明】迦陵頻伽聲明研究会)
プログラム 新作聲明「螺旋曼荼羅海会(らせんまんだらかいえ)」
ほか
チケット 全席指定:3,000円 ペア券(2枚1組)5,000円 U25 1,000円 小学生500円
※未就学児無料(要事前申込)
お問い合わせ アリオスチケットセンター
TEL:0246-22-5800(火・休10:00~20:00)

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