
<6月1日 奈良春日野国際フォーラム甍~I・RA・KA~> 2012年にスタートした「ムジークフェストなら」。これまでに12回開催され、奈良のまちを音楽で彩ってきた音楽祭だ。昨年度からはさらに発展を遂げ、「Nara for Culture」として新たな飛躍を見せている。
今回ご紹介するのは、その一環として開催される《Japan National Orchestra & Friends〈JNOメンバーと海外トップアーティストによる極上の室内楽 Vol.4〉》。Japan National Orchestraは、ピアニスト・反田恭平が代表を務めるオーケストラで、奈良県を拠点に活動している。今回の出演メンバーは以下の通り。岡本誠司、中村友希乃(ヴァイオリン)、長田健志、辻菜々子(ヴィオラ)、水野優也(チェロ)と、いずれも国内外で活躍する才能豊かな若手音楽家たちがそろう。
さらに、海外オーケストラで活躍中の演奏家がゲストとして出演することも発表された。ひとりめはDiyang Mei。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のヴィオラ首席奏者を務めており、中国出身。かつてはミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団のソロ・ヴィオリストを務めた経歴を持つ。2人目はAnqi Lu。現在はミュンヘン交響楽団の副首席奏者として活躍している。
今回演奏される予定のプログラムは、イギリスの作曲家ヨーク・ボウエン(1884–1961)による《4つのヴィオラのための幻想四重奏曲》と、ブラームスの弦楽五重奏曲第2番。とくにボウエンの《幻想四重奏曲》は、個人的にはヴィオラ・アンサンブルの名曲といって差し支えない。ヴィオラという楽器の魅力がこの1曲に凝縮されていると言えるだろう。
この機会に、県内外を問わずぜひ会場へ足を運んでみてほしい。これからの日本を担う若手トップ奏者と、世界で活躍するアーティストたちによる共演は、聴き逃せないひとときになるはずだ。
<文・鈴木智之>
公演名 | Japan National Orchestra&Friends ~Japan National Orchestraメンバーと海外トップアーティストによる極上の室内楽Vol.4~ |
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日時 | 6月1日(日) 17:00開演(16:30開場) |
会場 |
奈良春日野国際フォーラム甍~I・RA・KA~ 能楽ホール |
出演 |
【Japan National Orchestraメンバー】 [ヴァイオリン]岡本誠司、中村友希乃 [ヴィオラ]長田健志、辻菜々子 [チェロ]水野優也 【海外ゲスト】 [ヴィオラ]Diyang Mei、Anqi Lu |
プログラム |
テレマン: 4つのヴァイオリンのための協奏曲 第1番 ハ長調 TWV 40:201(4つのヴィオラのための編曲版) ボウエン: 4つのヴィオラのための「幻想四重奏曲」 ホ短調 Op.41-1 ドホナーニ: 弦楽三重奏のためのセレナーデ Op.10 ブラームス: 弦楽五重奏曲第2番 ト長調 Op.111 |
チケット | 全席指定:A席3,000円 B席2,000円 |
お問い合わせ |
Nara for Culture~ムジークフェストなら2025~ 問い合わせ窓口 TEL:050-3355-3077(日祝休・10:00~17:00) ※5月18日、26日、6月1日、8日は無休 ※電話窓口設置期間は6月8日(日)まで |