
<6月5日 神奈川・横浜みなとみらいホール> 横浜みなとみらいホールの大ホール、その正面に設置されているパイプオルガンは、アメリカのC.B.フィスク社製。輝くような明るい音色から、「光」を表すラテン語「ルクス」にちなんで「ルーシー」の愛称で親しまれている。これまで、数々の名手が「ルーシー」を奏でてきたオルガン・リサイタル・シリーズ。日本が世界に誇るバッハ演奏の第一人者、鈴木雅明が満を持して本シリーズへの初登場を果たす。
バッハのチェンバロ作品の全曲録音やオルガン作品の演奏など、バッハ作品の演奏と解釈が高く評価され、2012年にはバッハの演奏に貢献した音楽家に贈られる「バッハ・メダル」とロンドン王立音楽院バッハ賞を受賞するなど、まさにバッハ演奏の頂点にして最前線をひた走る鈴木が本公演のプログラムに選んだのは《クラヴィーア練習曲集 第3部》。
「ドイツ・オルガン・ミサ」の愛称で知られる本作は、ルター派のドイツ語版ミサ曲から「キリエ」「グローリア」の旋律を用いたコラール前奏曲集、さらにはルター派の教理問答(キリスト教の教えをわかりやすく問答形式で伝えるもの)、コラールを用いたコラール前奏曲集、〈4つのデュエット〉と題された曲集を、開始楽章の〈前奏曲〉と最終楽章の〈フーガ〉が挟み込む大規模なもので、その壮大さと華麗さからバッハのオルガン作品の中でも演奏至難な部類に数えられる。本公演での演奏はペダル付きコラールを全曲お届けするのだが、コラール部分を実際に歌唱する、まさに「ドイツ・オルガン・ミサ」の名にふさわしいもの。もちろん、今回鈴木と共演するのは、鈴木が率いるバッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーだ。
鈴木がオルガン・リサイタル・シリーズに初出演する注目の公演。「ららら♪クラブ」読者のみなさま、チケットのご購入はお早めに!
<文・加藤新平>
公演名 | 横浜みなとみらいホール オルガン・リサイタル・シリーズ 48 鈴木雅明 オルガン・リサイタル |
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日時 | 6月5日(木) 19:00開演(18:20開場) |
会場 | 横浜みなとみらいホール 大ホール |
出演 |
[パイプオルガン]鈴木雅明 [コラール歌唱]バッハ・コレギウム・ジャパン 松井亜希、青木洋也、谷口洋介、渡辺祐介 |
プログラム | J.S.バッハ:《クラヴィーア練習曲集 第3部》~ペダル付きコラール全曲(合唱付き) |
チケット | 全席指定:一般4,500円 高校生以下2,500円 |
お問い合わせ |
横浜みなとみらいホールチケットセンター TEL:045-682-2000 |