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<8月3日 大阪・ザ・シンフォニーホール> 2021年夏、チャイコフスキーの協奏曲の傑作3作を披露して関西のクラシック・ファンを魅了した「熱狂コンチェルト」。チャイコフスキーを愛する人なら聴かずにはいられない豪華な企画が、この夏、4年ぶりに大阪に帰ってくる。
チャイコフスキーは「チェロ協奏曲」と題した作品を書かなかった。しかし、1877年に初演された《ロココの主題による変奏曲》Op.33は、チェロとオーケストラのための協奏的作品としては屈指の人気を誇っており、本企画でもほかの「協奏曲」に比肩するものに位置付けられている。優美な主題と、変化に富んだ8つの変奏で構成されている本作は、チャイコフスキー国際コンクール チェロ部門の課題曲となっている。
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35は、エドゥアール・ラロの代表作である《スペイン交響曲》の楽譜を友人のヴァイオリニストから贈られたことをきっかけに作曲された。異例のスピード感で一気に仕上げられた本作は、チャイコフスキーの「メロディ・メイカー」として才能が遺憾なく発揮されており、ヴァイオリンの華麗な書法と相まって、「ヴァイオリン協奏曲」の代表作に位置付けられている。
ピアノ協奏曲第1番 Op.23は、言わずと知れたチャイコフスキーの代表作。ホルンの咆哮と、ピアノの壮麗な和音、そして堂々と歌い上げる旋律による印象的な開始を、テレビやラジオなどさまざまな場面で耳にした人も多いことだろう。第1回チャイコフスキー国際コンクールで、アメリカ人ピアニストのヴァン・クライバーンが本作を弾いて優勝したことで、爆発的に人気が高まったことでも知られている。
《ロココの主題による変奏曲》のソリストを、2019年にミュンヘン国際音楽コンクール チェロ部門において日本人初優勝を成し遂げた佐藤晴真が、ヴァイオリン協奏曲のソリストを、2001年サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクール優勝、2002年チャイコフスキー国際音楽コンクールヴァイオリン部門最高位賞受賞などの実績を誇る川久保賜紀が、そしてピアノ協奏曲第1番のソリストを、第12回ショパン国際ピアノコンクールで日本人最年少入賞を果たして以来、日本のクラシック音楽界の先頭を走り続けている横山幸雄が務める。
飯森範親率いる日本センチュリー交響楽団と、日本を代表するソリスト3人が巻き起こす化学反応が楽しみだ。
<文・加藤新平>
公演名 | 熱狂コンチェルト 2025 真夏のチャイコ3連投!! |
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日時 | 8月3日(日) 14:00開演(13:00開場) |
会場 | ザ・シンフォニーホール |
出演 |
[指揮]飯森範親 [ピアノ]横山幸雄 [ヴァイオリン]川久保賜紀 [チェロ]佐藤晴真 [管弦楽]日本センチュリー交響楽団 |
プログラム |
【オール・チャイコフスキー・プログラム】 ロココの主題による変奏曲 イ長調 Op.33 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23 |
チケット | 全席指定:S席7,700円 A席6,600円 B席5,500円 |
お問い合わせ |
ザ・シンフォニー チケットセンター TEL:06-6453-2333 |