
<7月13日 宇都宮市文化会館> 本公演の会場では毎年、栃木県吹奏楽コンクールが催される。昨年2024年からは全日本吹奏楽コンクールの高校A・中学A部門の会場にもなっており、県内小中高校はもちろん、全国の吹奏楽部員にとっては聖地的存在だ。そんな特別な場所に大阪シオン、シエナと並んで日本の3大プロ吹奏楽団に数えられる、東京佼成ウインドオーケストラがやって来る。しかも指揮台に立つのは、栃木出身の大井剛史。これは県内の吹奏楽ファンにとっては、ひとつの事件といえるだろう。
同楽団は1960年に「佼成吹奏楽団」として発足して以来、65年にわたって常に日本の吹奏楽を牽引してきた。吹奏楽オリジナル作品をはじめ、クラシック編曲作品からポップスまで幅広いレパートリーを擁し、多くの人が楽しめる音楽を高い芸術性とともに展開。アマチュア奏者にとっては、あこがれの的となっている。
大井は宇都宮市郊外の芳賀町に生まれ、県立宇都宮東高校を卒業した栃木っ子だ。東京藝大大学院の指揮専攻経て国内各地のオーケストラを指揮し、2014年、東京佼成ウインドオーケストラ正指揮者に就任した。そして昨年2025年4月には常任指揮者に就任している。楽団との信頼関係は鉄壁だ。加えて同ホールでは毎年、東京フィルハーモニー交響楽団を指揮しており、この会場の響きを熟知していることも強みとなるだろう。
プログラムには吹奏楽の巨匠バーンズの代表作《交響曲第3番》をはじめとする名曲のほか、2025年度全国吹奏楽コンクールの課題曲全曲がラインナップされている。また本公演では特に響きの良いエリアや、吹奏楽コンクールで審査員が座ることもある席を席数限定でSS席と設定している。昨年は完売したほどの人気だった。今年も売れ行きは好調とのことなので、気になる方は要チェック。ファンはもとより、吹奏楽部員には必聴の演奏会だ。
<文・小出和明>
公演名 | アザレアシンフォニーシリーズ 東京佼成ウインドオーケストラ演奏会 |
---|---|
日時 | 7月13日(日) 15:00開演(14:30開場) |
会場 | 宇都宮市文化会館 大ホール |
出演 |
[指揮]大井剛史 [吹奏楽]東京佼成ウインドオーケストラ |
プログラム |
G.ホルスト:吹奏楽のための第1組曲 大栗裕:吹奏楽のための神話~天の岩屋戸の物語による J.バーンズ:交響曲第3番 【2025年度全日本吹奏楽コンクール課題曲全曲】 杉山義隆:祝い唄と踊り唄による幻想曲 後藤洋:ステップ、スキップ、ノンストップ 伊藤士恩:マーチ「メモリーズ・リフレイン」 大島ミチル:Rhapsody ~ Eclipse |
チケット | 全席指定:SS席4,000円 S席3,500円 A席2,500円 |
お問い合わせ |
宇都宮市文化会館 TEL:028-636-2121 |