
<7月5日 愛知県芸術劇場> クラシック・ファンならずとも一度は耳にしたことのある、ポピュラーな名曲が並ぶ人気シリーズの第11弾。今回のメインはメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲だ。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、ドヴォルザークのチェロ協奏曲とともに3大協奏曲に数えられ、冒頭の悲しげで美しいの旋律はCMなどにもよく使用されている。
ソリストは、今年デビュー50周年を迎える大谷康子。東京交響楽団のコンサートマスターを21年に渡って務めながら、ソリストとしても国内外で幅広い演奏活動を続けてきた。その円熟した音色と技巧もさることながら、一夜でもう1曲、サン=サーンスの協奏曲第3番も弾くというエネルギッシュさにおどろく。
指揮の松尾葉子は1982年、ブザンソン国際指揮者コンクールで女性としては史上初、日本人としては小澤征爾についで2人目の優勝という壮挙を成し遂げた。以来、女性指揮者の先駆けとしてその存在感を確立し、多くの後進の目標となってきた。大谷とは東京藝大の学生時代から親交があり、共演も数多く重ねてきた。ふたりの阿吽のコンビネーションに期待が高まる。
2023年に創立40周年を迎えた中部地方のオーケストラ、セントラル愛知交響楽団。定期演奏会のほか、本シリーズのような親しみやすい企画や映画音楽コンサート、レクチャーなどで地域の音楽文化普及にも力を入れている。今回は特別客演指揮者の松尾とともに、メンデルスゾーンの《真夏の夜の夢》より〈序曲〉とリストの《メフィスト・ワルツ》で、オーケストラ曲の魅力を存分に伝えてくれるだろう。
<文・小出和明>
公演名 | セントラル愛知交響楽団 超!有名曲シリーズVol.11 |
---|---|
日時 | 7月5日(土) 14:30開演(13:45開場) |
会場 | 愛知県芸術劇場 コンサートホール |
出演 |
[指揮]松尾葉子 [ヴァイオリン]大谷康子 [管弦楽]セントラル愛知交響楽団 |
プログラム |
メンデルスゾーン:《夏の夜の夢》より〈序曲〉ホ長調 Op.21,MWV P 3、ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64, MWV O 14 サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 Op.61 |
チケット | 全席指定:S席5,000円〔ペア券7,000円〕 A席4,000円〔ペア券5,600円〕 B席3,000円 C席2,000円 U25各席半額 |
お問い合わせ |
セントラル愛知交響楽団 TEL:052-581-3851 |