
<4月30日 神奈川・横浜みなとみらいホール> ベルリン・フィルの首席奏者を長い間務めたオーボエ界のレジェンド、ハンスイェルク・シェレンベルガーが、日本の演奏家たちとモーツァルトを演奏する。共演する奏者たちも、オーケストラやソリストとして活躍している名手がそろう。モーツァルトの音楽や管楽アンサンブルが好きな方におすすめの演奏会だ。
今回演奏される《セレナード》や《ディヴェルティスメント》は、モーツァルトが活躍していた時代には貴族を楽しませる音楽として機能していた。明るく跳ねるような、そして優雅に流れていく音楽は聴いていて楽しく豊かな気持ちになる。しかし、このような音楽の中でも、セレナード第12番 ハ短調 K.388(384a)は、モーツァルトのセレナードの中で唯一の短調作品であり、ほかの作品に比べると深刻な雰囲気の冒頭だ。作曲家の独創的な面も感じられる作品だろう。
メインとして演奏されるのはセレナード第10番 変ロ長調 K.361(370a)《グラン・パルティータ》だ。全7楽章、約50分におよぶ大曲である。荘厳な冒頭から、疾走感のある音楽へつながっていく。13人の名手たちによるアンサンブルの妙技を思う存分楽しみたい。
いまなお第一線で活躍するシェレンベルガー。モーツァルトの大曲を鑑賞できる貴重なチャンスをお聴き逃しなく。
<文・山下実紗>
公演名 | 《グラン・パルティータ》 ハンスイェルク・シェレンベルガーと仲間たち |
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日時 | 4月30日(水) 13:30開演(12:45開場) |
会場 | 横浜みなとみらいホール 大ホール |
出演 |
オーボエ:ハンスイェルク・シェレンベルガー、荒木奏美 クラリネット:金子平、西﨑智子 バセットホルン:吉野亜希菜、勝山大舗 ファゴット:吉田將、井上俊次 ホルン:日髙剛、藤田麻理絵、谷あかね、岡田彩愛 コントラバス:幣隆太朗 |
プログラム |
【オール・モーツァルト・プログラム】 セレナード第12番 ハ短調 K.388(384a) ディヴェルティメント第9番 変ロ長調 K.240 セレナード第10番 変ロ長調 K.361(370a)《グラン・パルティータ》 |
チケット | 全席指定:S席5,000円 A席3,500円 |
お問い合わせ |
神奈川芸術協会 TEL:045-453-5080 |