
<4月24日 東京・日本製鉄紀尾井ホール> 手に取りやすく、趣味で演奏する人も多い身近な楽器・ギター。しかし、奏でる音楽の幅広さと奥深さは計り知れない。そんなギターの魅力を、ひと晩で味わえるのが本公演だ。クラシック、ジャズ、フラメンコ、そしてジャンルの垣根を超えたプレイヤーと、いま聴くべきスーパーギタリストが、一堂に会する。
オープニングを飾るのはデニス・ソンホ。7歳でギターをはじめ、14歳でコンクール初優勝。本公演にも登場するアサド兄弟をはじめ、名だたるギタリストに師事した。クラシックからポップス、自作曲まで、ジャンルにとらわれない演奏で世界中の聴衆を魅了している。今回は弦楽四重奏を率い、独自の音楽空間を構築する。
続いてのステージはフラメンコの沖仁、ジャズの小沼ようすけ、クラシックの大萩康司がタッグを組んだ「TRES」。各界の名手による、まさにスーパー・ギター・トリオだ。超絶技巧による、熱いバトルが期待される。
次に登場するのは当夜最年少の山下愛陽。幼少より名ギタリストの父・山下和仁と作曲家の母・藤家溪子に学んだ正統派だ。若手ながら2015年以降はベルリンを拠点に、世界各地でソリストとして活動。国際コンクールでの受賞も数多い実力派の堅実な演奏は、多彩なプログラムの中で、ある種の基準点になるだろう。
そしてトリの真打は、伝説のギター・デュオ、セルジオとオダイルのアサド兄弟。ブラジル独特のポピュラー音楽・ショーロのバンドマンだった父の影響で幼いころからギターに親しみ、著名なギタリストに師事して精緻なアンサンブルに磨きをかけた。兄セルジオの巧みなアレンジによる、さまざまなジャンルの音楽を、圧倒的なテクニックで演奏する。このコンサートのフィナーレにふさわしいアーティストだ。
ギター好きなら絶対に聴き逃せない、絶妙な顔合わせのプログラムだ。
<文・小出和明>
公演名 | THE GUITARIST! Sérgio & Odair Assad Tokyo Guitar Festival 2025 スーパーギタリスト 夢の競演 |
---|---|
日時 | 4月24日(木) 18:30開演(18:00開場) |
会場 |
日本製鉄紀尾井ホール ※紀尾井ホールは2025年4月1日(火)より「日本製鉄紀尾井ホール」へ名称を変更 |
出演 | [ギター]アサド兄弟、デニス・ソンホ、TRES(沖仁×大萩康司×小沼ようすけ)、山下愛陽 |
チケット | 全席指定:S席9,000円 A席7,000円 |
お問い合わせ |
チケットスペース TEL:03-3234-9999 |