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<6月27日 東京・五反田文化センター> 2018年、第4回高松国際ピアノコンクールにおいて、日本人として初めての優勝を果たした古海行子。2021年には第18回ショパン国際ピアノコンクールのセミファイナリストとなり、その名を世界に轟かせた。2022年にはダブリン国際ピアノコンクールにおいて第2位を受賞するなど、実績を着実に積み重ねている。日本国内はもとより、イタリア、アメリカ、ルーマニア、ポーランド、チェコなどで活発に演奏活動を展開し、東京フィルハーモニー交響楽団、アイルランド国立交響楽団をはじめ国内外のオーケストラとも共演を重ねている。
古海にとって、都内では1年ぶりのリサイタルとなる本公演のメインは、シューベルトのピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960。シューベルトが死の2か月前に書き上げた本作を軸に、純粋な生きる喜びと、過ぎゆく時の刹那を感じられることを意図したプログラムが組まれている。音楽と文学を結ぶリボンのような小品であるシューマンの《花の曲》Op.19や、グリーグにとって唯一の「ピアノ・ソナタ」となったピアノ・ソナタホ 短調 Op.7、武満徹が創作活動の初期にあたる1949年に書いた《ロマンス》など、選りすぐりの名曲が並ぶプログラムは、ピアノ・ファンを唸らせることまちがいなし。特にグリーグのピアノ・ソナタは演奏される機会が少ないことで知られており、古海の演奏で本作を聴ける貴重な機会だ。
<文・加藤新平>
公演名 | 古海行子ピアノリサイタル 「生命の息吹、そして旅立ち」 |
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日時 | 6月27日(金) 19:00開演(18:15開場) |
会場 | 五反田文化センター 音楽ホール |
出演 | [ピアノ]古海行子 |
プログラム |
武満徹:ロマンス シューマン:花の曲 Op.19 グリーグ:ピアノソナタ ホ短調 Op.7 シューベルト:ピアノソナタ第21番変ロ長調 D960 ほか |
チケット | 全席指定:4,500円 学生2,500円 |
お問い合わせ | DUCK KEN TEL:090-6304-4476 |