<2月8日 茨木市市民総合センター> サンクトペテルブルクで生まれ、ライプツィヒ音楽演劇大学を卒業したヴィタリ・ユシュマノフは、2015年春に日本へ拠点を移して以来、日本を中心にオペラと歌曲の両面で活躍を続けている。2015年の日本トスティ歌曲コンクール第1位および特別賞、第14回東京音楽コンクール声楽部門第2位、第52回日伊声楽コンコルソ第1位および最優秀歌曲賞受賞など、日本において実績を積み重ねてきた。
「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」、「東京・春・音楽祭」をはじめとする音楽祭への出演や、新国立劇場の《夜鳴きうぐいす》《イオランタ》《ジュリオ・チェーザレ》への出演など、日本のオペラ界に欠かせないバリトンのひとりだ。昨年には新国立劇場の《エフゲニー・オネーギン》や、井上道義による全国共同制作の《ラ・ボエーム》にも出演し、オペラ・ファンを魅了した。また、料理が得意で日本食にも造詣が深く、2021年には世界文化社より『はじめてでも美味しく作れるロシア料理』を出版し、日本におけるロシア料理の普及にも貢献している。
日本のオペラ界で八面六臂の活躍を続けるユシュマノフのライフワークは、日本歌曲をはじめとする日本語の歌を通して、日本のこころを歌い上げることだ。この度、茨木市の舞台に初めて立つ彼が本公演のために選んだのは、オペラ・アリアやイタリア歌曲と日本のうたの名作。ビゼーの《カルメン》より〈闘牛士の歌〉や、滝廉太郎の《荒城の月》、山田耕筰の《この道》、武満徹の《小さな空》など、教科書などを通して誰もが知る名曲がずらりと並ぶ。
2002年に第1回名古屋国際音楽コンクールピアノ部門において第1位に輝いて以来、独奏と伴奏の両方で活躍する山田剛史が、本公演でユシュマノフとタッグを組む。小中高生にも本格的な音楽を感じてほしい、というユシュマノフの願いを込めて、本公演では親子ペアチケットも用意されている。
冬の日のひととき、「前世は日本人だったかもしれない」と語るほど日本を愛するユシュマノフの美しい歌声と軽妙なトークを、親子で楽しんでみてはいかがだろうか。
<文・加藤新平>
公演名 | ヴィタリ・ユシュマノフ バリトンコンサート 日本のこころを歌う |
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日時 | 2月8日(土) 14:00開演(13:30開場) |
会場 | 茨木市市民総合センター(クリエイトセンター) センターホール |
出演 |
[バリトン]ヴィタリ・ユシュマノフ [ピアノ]山田剛史 |
プログラム |
瀧廉太郎:荒城の月 山田耕筰:鐘が鳴ります、この道 武満徹:うたうだけ、翼、小さな空 ビゼー:歌劇《カルメン》より〈闘牛士のアリア〉 カルディッロ:カタリ・カタリ(つれない心) 小椋佳:愛燦燦 ほか |
チケット | 全席指定:1,500円 親子(小中高生)ペア1,500円 小中高生500円 |
お問い合わせ | (公財)茨木市文化振興財団 TEL:072-625-3055 |