<3月3日 東京・ヤマハホール> 札幌交響楽団・NHK交響楽団にてコンサートマスターを務めてきた伊藤亮太郎。彼のプロデュースする室内楽企画が、2025年も銀座・ヤマハホールに登場する。オーケストラやソリストとしても活躍してきた伊藤だが、ストリング・クヮルテットARCOでの長年にわたる活動や後進への指導など、室内楽へも情熱を持って取り組んでいる。さらに、同四重奏団のメンバー・柳瀬省太をはじめ、ピアニスト・浜野与志男、新進気鋭のチェリスト・佐藤晴真が音楽で対話する姿を、見て聴きたい演奏会だ。
まずは、シューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調で、伊藤の奏でるヴァイオリンの音色を存分に堪能したい。続くショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番 ホ短調の冒頭は、すすり泣くようなチェロの特殊奏法が印象的だ。そしてメインは全員で、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番 ト短調。ピアノによる主題を弦楽器が受け継ぎ、緻密に音楽が作り上げられる。ブラームスらしい滋味深さや華やかさもあり、さまざまな表情を感じられるこの作品を4人がどのように演奏するのだろうか。
室内楽は好きな楽器の音を追うのも、全体の調和を聴くのもおもしろい。4人の共演を楽しみながらぜひお気に入りの瞬間を見つけていただきたい。
<文・山下実紗>
公演名 | 珠玉のリサイタル&室内楽 伊藤亮太郎の室内楽 -柳瀬省太、佐藤晴真、浜野与志男と共に- |
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日時 | 3月1日(土) 14:00開演(13:30開場) |
会場 | ヤマハホール |
出演 |
[ヴァイオリン]伊藤亮太郎 [ヴィオラ]柳瀬省太 [チェロ]佐藤晴真 [ピアノ]浜野与志男 |
プログラム | シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 Op.105 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67 ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 Op.25 |
チケット | 全席指定:5,000円 |
お問い合わせ | ヤマハ銀座店 TEL:03-3572-3171 |