<2月25日 鹿児島・SSプラザせんだい ほか> 「パンゲア」とはギリシャ語で「すべての大陸」を意味する。約3億年前、今7つに分かれている大陸はすべてつながったひとつの大きな大陸だったのだという。その古代大陸を指す言葉「パンゲア」を冠したこのトリオはその名の通り、国際色豊かである。
ヴァイオリンは現在ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第2ヴァイオリン首席奏者を務める、マレーネ・イトウ。彼女は横浜に生まれ、7歳からオーストラリアで過ごした。名前からもわかるように日本のルーツを持つ。チェロのウラジーミル・シンケヴィッチもまたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のチェロ奏者であるが、出身はベラルーシ。そしてピアニストのヤニック・ラファリマナナはパリで学んだあと、ボストンへ移り住み、現在はベルリンを拠点としている。
このピアノ・トリオは2023年に結成され、ベルリンで行われたラフマニノフのピアノ三重奏曲《悲しみの三重奏曲》は、豊かなニュアンスと力強さで好評を博したとのこと。今回の日本ツアーではロシアのラフマニノフ、ドイツのブラームス、チェコのドヴォルザーク、そしてフランスのラヴェルと、それぞれのルーツと活躍の場所と絶妙に絡み合う名作が選ばれている。
こうした外国アーティストは東京や大阪といった大都市をまわることが多いが、このツアーでは鹿児島県、熊本県、愛媛県、徳島県、静岡県、埼玉県など地方公演が多いのも魅力である。圧倒的なパフォーマンスを地元で楽しめるまたとない機会、どうぞお聴き逃しなく!
<文・尾崎羽奈>
公演名 | パンゲア・トリオ・ベルリン |
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日時・会場 |
【鹿児島・川内公演】 2月25日(火) 19:00開演(18:30開場) SSプラザせんだい 多目的ホール 【熊本・菊池公演】 2月26日(水) 19:00開演(18:30開場) 菊池市文化会館 【愛媛・新居浜公演】 2月28日(金) 19:00開演(18:00開場) 新居浜市市民文化センター 【徳島公演】 3月3日(月) 18:30開演(17:30開場) あわぎんホール 【東京公演】 3月5日(水) 19:00開演(18:30開場) 文京シビックホール 大ホール 【静岡・富士公演】 3月6日(木) 18:30開演(18:00開場) 富士市文化会館ロゼシアター 大ホール 【静岡・沼津公演】 3月7日(金) 18:30開演(18:00開場) 沼津市民文化センター 大ホール 【埼玉・熊谷公演】 3月9日(日) 14:00開演(13:30開場) 熊谷文化創造館さくらめいと |
出演 |
【パンゲア・トリオ・ベルリン】 [ヴァイオリン]マレーネ・イトウ [チェロ]ウラジーミル・シンケヴィッチ [ピアノ]ヤニック・ラファリマナナ |
プログラム |
ラフマニノフ:14の歌曲より《ヴォカリーズ》 Op.34-14 ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調《ドゥムキー》 Op.90, B166 ブラームス:ピアノ三重奏曲 第3番 ハ短調 Op.101 ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調 |
チケット | 全席指定:6,000円 |
お問い合わせ | MIN-ONインフォメーションセンター TEL:03-3226-9999(平日10:00~16:00) |