
<5月2日 長野・軽井沢大賀ホール> 2005年4月のグランドオープンに際し開催されて以来、軽井沢の春の風物詩となっている軽井沢大賀ホールの「春の音楽祭」。21年目の今年は4月29日(水・祝)から5月6日(水・休)の全6公演の開催となる。本稿では、音楽祭の開幕となる5月2日(土)の1公演をピックアップ。大友直人率いる東京フィルハーモニー交響楽団が登場する。
2020年に第89回日本音楽コンクール第1位、岩谷賞(聴衆賞)、黒栁賞、徳永賞、そして全部門を通じて最も印象的な演奏に贈られる増沢賞を受賞し、2024年エンリコ・マイナルディコンクール第1位、そして2025年には第76回プラハの春国際音楽コンクール・チェロ部門にて、アジア人として史上初の優勝を果たして注目を集めているチェリストの水野優也をソリストに迎える。
プログラムは、快活で疾走感あふれる、モーツァルトの《フィガロの結婚》より〈序曲〉で幕を開ける。続いて披露されるのはドヴォルザークのチェロ協奏曲。作曲者がアメリカ滞在中に作曲した作品であり、故郷ボヘミアへの帰国が近づくなかで、ボヘミア音楽やアメリカの黒人霊歌などから着想を得て書かれたものである。民謡や黒人霊歌の旋律そのものを一切使用せずに、「ボヘミアの響き」「黒人霊歌の響き」を書いていることが、ドヴォルザークの作曲家としての能力の高さを示している。チェロのソロだけでなく、オーケストラにも重要な役割が与えられており、ソリストとオーケストラが対等に渡り合う「シンフォニック」な協奏曲の先駆けともいえる作品である。チェロ協奏曲という枠組みだけでなく「協奏曲」というジャンルを代表する作品のひとつを、いま最も波に乗るチェリストの水野がどう解釈し、どう聴かせてくれるか楽しみだ。
プログラムのメインを飾るのは、ベートーヴェンの交響曲第6番《田園》。自然の中を歩き回りながら新曲の構想を練っていたベートーヴェンが抱いた、「自然は美しい、素晴らしい」という感情を音楽で描くことを試みた意欲作であり、古典派の交響曲としてはめずらしい5楽章形式をとっていることなど、革新性に富んだ作品である。春から少しずつ初夏へと向かい、木々の緑が鮮やかになる軽井沢で聴く《田園》には、格別の味わいがあるだろう。まさに風光明媚な軽井沢にふさわしい1曲だ。
<文・加藤新平>
| 公演名 | 軽井沢大賀ホール2026春の音楽祭 西武グループpresents 大友直人指揮 東京フィルハーモニー交響楽団 チェロ:水野優也 |
|---|---|
| 日時 | 5月2日(土) 16:00開演(15:30開場) |
| 会場 | 軽井沢大賀ホール |
| 出演 |
[指揮]大友直人 [チェロ]水野優也 [管弦楽]東京フィルハーモニー交響楽団 |
| プログラム |
モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》より〈序曲〉 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ベートーヴェン:交響曲第6番《田園》 |
| チケット | 全席指定:SS席※完売 S席(1階・2階)10,000円 A席8,000円 B席6,500円 C席(2階立見席)4,500円 W席(2階合唱席)5,000円 |
| お問い合わせ |
公益財団法人軽井沢大賀ホール TEL:0267-42-0055 |















