
<2026年3月1日 群馬・高崎芸術劇場> NHK交響楽団、東京都交響楽団と並んで日本の「三大オーケストラ」のひとつに数えられる読売日本交響楽団(以下、読響)。1962年の創設以来、世界的な指揮者やソリストと共演を果たしている。音楽的には特に低弦の響きに特徴があり、世界でも類を見ないサウンドとして評価されている。
今回の高崎公演では、指揮者に近年活躍がめざましい川瀬賢太郎、ソリストに2021年のショパン国際ピアノコンクールで第4位入賞の小林愛美を迎え、ロマン派を代表する人気の2作品を取り上げている。川瀬は広上淳一、チョン・ミョンフンらに師事し、2006年の東京国際音楽コンクール第2位(最高賞)。以来、国内外のオーケストラに客演して成功を収め、読響とも2008年以来多数共演し、意欲的な選曲と若さあふれる指揮で聴衆を魅了している。
小林は7歳でオーケストラと共演した早熟の天才。ショパン・コンクールのほかにも、国内外の多くのコンペティションで高位入賞を果たしており、研ぎ澄まされた集中力と繊細な表現力で定評がある。本公演では、先述の第4位獲得時の課題曲、ショパンのピアノ協奏曲第1番を演奏する。いわば自家薬籠中のレパートリーの、さらなる熟成に期待が高まる。
もう1曲は「アラビアンナイト」として知られる、「千夜一夜物語」の主人公をタイトルとするリムスキー=コルサコフの《シェエラザード》。ドラマティックなサウンド作りが得意な、川瀬にぴったりの作品だ。加えてヴァイオリン独奏を弾くのは、特別客演コンサートマスター・日下紗矢子という贅沢さ。これは聴き逃したくない顔合わせだ。
<文・小出和明>





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