
<11月15日 愛知・豊田市コンサートホール> 18歳で単身ウィーンに留学し、22歳でスイスのベルン市立劇場においてモーツァルトの《フィガロの結婚》で同劇場最年少、かつ日本人初のソリスト・デビューを果たした田中彩子は、その澄みわたる高音の伸びやかさと高い機動力で、瞬く間に日本人コロラトューラ・ソプラノを代表する歌手となった。2007年には国際ベルヴェデーレ・オペラ・オペレッタ・コンクールにオーストリア代表として本選出場、2012年からはオーストリア政府公認スポンサーとの下行われたモーツァルトの《魔笛》オーストリアツアーで、夜の女王役を3年連続で務めるなど、ヨーロッパと日本、そしてアルゼンチンを中心に活発な演奏活動を展開している。
音楽や芸術を通じた教育・国際交流活動を行う「Japan Association for Music Education Program」を設立し代表理事を務めるなど、社会貢献活動にも積極的に関わり、2019年にはNewsweek日本版の「世界が尊敬する日本人100人」にも選出されている。また、2022年からは、教育出版から観光の音楽教科書『音楽Ⅰ Tutti+』に掲載されていることでも知られる。
本公演では、メシアンの《ヴォカリーズ・エチュード》や、オッフェンバックの《ホフマン物語》より〈オランピアのアリア〉、ローランの《シバの女王》、ルグランの《シェルブールの雨傘》など、時代とジャンルの枠組みを超えて選び抜かれた珠玉の名曲の数々を堪能できる。筆者のイチオシの曲目は、レイナルド・アーンの歌曲《クロリスへ》だ。バロック音楽を思わせる格調高い伴奏に乗せて、愛する人への思いを歌い上げる、穏やかな透明感あふれる旋律が紡がれてゆく。
本公演の開催地豊田市は、名古屋市と豊橋市から鉄道で1時間強、岡崎市と刈谷市から40分強で、愛知県各地からのアクセスも良好だ。ぜひ、愛知県のクラシック音楽ファンのみなさまに全力でおススメしたい。すてきな歌声に触れる小旅行はいかがだろうか。
<文・加藤新平>
| 公演名 | 田中彩子ソプラノ・リサイタル2025 |
|---|---|
| 日時 | 11月15日(土) 15:00開演(14:15開場) |
| 会場 | 豊田市コンサートホール |
| 出演 | [ソプラノ]田中彩子 |
| プログラム |
メシアン:ヴォカリーズ・エチュード オッフェンバック:歌劇《ホフマン物語》より〈オランピアのアリア〉 アーン:クロリスへ パガニーニ/クライスラー:ラ・カンパネラ ローラン:シバの女王 ルグラン:シェルブールの雨傘 ほか |
| チケット | 全席指定:1階席6,000円 バルコニー席5,000円 U25 2,000円 |
| お問い合わせ |
東海テレビ放送 事業部 TEL:052-954-1107 |

















