
<9月14日 山形・やまぎん県民ホール> 1972年、東北地方で初めてのプロ・オーケストラとして誕生した山形交響楽団(以後・山響)。同年9月に第1回定期演奏会を開催し、87年にはサントリーホールで初の東京公演を成功させた。毎年6月に東京と大阪で開催している「さくらんぼコンサート」では山形物産展を同時展開。“地方からの発信”の先駆けとなり、毎夏の風物詩となっている。ほかにもCD録音、映画出演、音楽フェスティバル展開、インターネット配信など、幅広く活動を展開している。
仙台フィルハーモニー管弦楽団(以後・仙台フィル)は、1973年に母体となる宮城フィルハーモニー管弦楽団が発足し、78年にプロ化。89年に現在の楽団名に改称した。同年、初の東京公演を実現。2000年にはオーストリア4都市およびイタリア(ローマ)で初の海外公演を成功させた。東日本大震災後の被災地での復興コンサートでも注目されるなど、市民に愛されるオーケストラとして、現在も着実な歩みを続けている。
本公演では山響が仙台フィルを招く形で、東北二大オーケストラが贅沢な合同演奏を聴かせてくれる。指揮には近年活動の幅を広げ、各シーンで高い評価を得ている鈴木優人を迎えた。プログラムの幕開けは、軽快で親しみやすいバーンスタイン《『キャンディード』序曲》。そして穏やかで室内楽的な美しさが魅力的なストラヴィンスキー《プルチネッラ組曲》、20世紀日本を代表する作曲家・武満徹の《3つの映画音楽》と続く。
メインはおなじみ、ムソルグスキー作曲・ラヴェル編曲の《展覧会の絵》だ。全編を通して、クラシック初心者でも興味深く聴ける選曲。オーケストラの豊かな響きに少しでも興味があったら、ぜひ足を運んでほしい。
<文・小出和明>
公演名 | 山形交響楽団 特別演奏会 ~やまぎん県民ホールシリーズVol.2~ 東北UNITED 山響×仙台フィル合同演奏会2025 |
---|---|
日時 | 9月14日(日) 15:00開演(14:00開場) |
会場 | やまぎん県民ホール |
出演 |
[指揮]鈴木優人 [管弦楽]山形交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団 |
プログラム |
バーンスタイン:《キャンディード》序曲 ストラヴィンスキー:バレエ音楽《プルチネッラ》組曲 武満徹:3つの映画音楽 ムソルグスキー(M.ラヴェルによる管弦楽編):組曲《展覧会の絵》 |
チケット | 全席指定:S席5,800円 A席4,800円 B席3,000円 S学生席2,900円 A学生席2,400円 B学生席1,500円 |
お問い合わせ |
山響チケットサービス TEL:023-616-6607 |