
<9月5日 兵庫・たつの市総合文化会館 ほか> 2021年、第18回ショパン国際ピアノ・コンクールにおいて、日本人として半世紀ぶりの第2位に輝いた反田恭平は、その名を全世界に轟かせた。2012年、第81回日本音楽コンクールにて第1位を獲得し、2016年1月にサントリーホールにてデビュー・リサイタルを開催した際にはチケットが完売するなど、活動の初期から多くのクラシック音楽ファンに支持されてきた反田は、ピアニストとしての実力の高さはもちろんのこと、マネジメントとプロデュースの分野でも才能を発揮し、マネジメント会社やレコード・レーベル、ストリーミング配信などを通して、若手音楽家の活躍の機会を創造している。反田にとって、活動の大きな柱となっているのが、2021年に結成されたジャパン・ナショナル・オーケストラだ。奈良県を拠点に日本全国で演奏活動を展開している。
本ツアーのプログラムに、指揮者兼ピアニストとして出演する反田が選んだ曲目は、プロコフィエフの交響曲第1番 ニ長調《古典》Op.25、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488、そしてベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 Op.92の3作。
プロコフィエフの作品は、ペテルブルク音楽院卒業後のプロコフィエフが「もしもいま、ハイドンが生きていたらどんな作品を書いただろう」という問いを立てて、あえてピアノに一切頼らずに作曲したものである。ハイドンの時代を思わせる明朗さと軽快さの中に、プロコフィエフらしい大胆さが見え隠れする。
モーツァルトのピアノ協奏曲第23番は、1786年に作曲された。旋律の美しさと、緻密に書き込まれたピアノ独奏パート、そして管楽器の活躍に重きを置いたオーケストレーションが特徴である。反田の「弾き振り」で本作を聴くことができる貴重な機会だ。
ベートーヴェンの交響曲第7番は、のちにリヒャルト・ワーグナーによって「舞踏の聖化」と讃えられた、リズム重視の作風を突き詰めた名曲。反田が「ベト7」をどう解釈し提示してくれるか大いに期待したい。
いまや、日本一チケットが取れないオーケストラとして知られるジャパン・ナショナル・オーケストラ。本ツアーも完売が予想されている。チケットのご購入はお早めに!
<文・加藤新平>
公演名 | 反田恭平&ジャパン・ナショナル・オーケストラ コンサートツアー2025夏 |
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日時・会場 |
●9月5日(金) 18:30開演(17:45開場) たつの市総合文化会館 赤とんぼ文化ホール ●9月7日(日) 14:30開演(13:45開場) 磐田市民文化会館「かたりあ」 ●9月9日(火) 19:00開演(18:00開場) 北ガス市民ホール(北見市民会館) ●9月10日(水) 19:00開演(18:15開場) 帯広市民文化ホール 大ホール ●9月11日(木) 19:00開演(18:15開場) 札幌コンサートホール Kitara ●9月13日(土) 14:00開演(13:30開場) 函館市民会館 |
出演 |
[指揮/ピアノ]反田恭平 [管弦楽]Japan National Orchestra |
プログラム |
プロコフィエフ:交響曲第1番 ニ長調《古典》 Op.25 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488 ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92 |
お問い合わせ |
ジャパン・ナショナル・オーケストラ E-mail:info@jno.co.jp |