<10月3日 神奈川・鶴見区民文化センター サルビアホール>「石田組」組長としておなじみの石田泰尚と、正統派のピアニストとしてソロとアンサンブルの両面で活躍している津田裕也のリサイタルをご紹介する。
プログラムの冒頭はF.A.Eソナタのスケルツォ。F.A.Eとは、19世紀を代表するヴァイオリニストであったヨアヒム(1831-1907)のモットーであった「Frei aber einsam」(自由に、しかし孤独に。)の頭文字をとったものである。F=ファ、A=ラ、E=ミをモティーフとするというお題のもと、第1楽章をアルベルト・ディートリッヒ(1829-1908)、第2楽章と第4楽章をシューマン、第3楽章をブラームスが担当して作曲された合作がF.A.Eソナタである。当時ブラームスは若干20歳。若々しい情熱があふれる魅力的なスケルツォで、その後のブラームスの活躍を予見させるにあまりある傑作である。続く2曲目もブラームス。こちらは40代半ばになって作曲されたもので、1曲目とはまた趣が異なり、美しく繊細な世界が繰り広げられる。そして3曲目はベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第6番。32歳の時の作品である。この作品はあまり演奏の機会が多くないが、非常に充実した傑作である。この頃、すでに耳疾が深刻さを増してきていたが、ベートーヴェンはこれ以降傑作を次々と生み出していく。
今回のコンサートはいずれも傑作ぞろいのまさに王道プログラムである。昨年のベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全曲演奏会で絶賛を浴びたデュオがこのプログラムをどう聴かせてくれるのか、楽しみでならない。
プログラムの冒頭はF.A.Eソナタのスケルツォ。F.A.Eとは、19世紀を代表するヴァイオリニストであったヨアヒム(1831-1907)のモットーであった「Frei aber einsam」(自由に、しかし孤独に。)の頭文字をとったものである。F=ファ、A=ラ、E=ミをモティーフとするというお題のもと、第1楽章をアルベルト・ディートリッヒ(1829-1908)、第2楽章と第4楽章をシューマン、第3楽章をブラームスが担当して作曲された合作がF.A.Eソナタである。当時ブラームスは若干20歳。若々しい情熱があふれる魅力的なスケルツォで、その後のブラームスの活躍を予見させるにあまりある傑作である。続く2曲目もブラームス。こちらは40代半ばになって作曲されたもので、1曲目とはまた趣が異なり、美しく繊細な世界が繰り広げられる。そして3曲目はベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第6番。32歳の時の作品である。この作品はあまり演奏の機会が多くないが、非常に充実した傑作である。この頃、すでに耳疾が深刻さを増してきていたが、ベートーヴェンはこれ以降傑作を次々と生み出していく。
今回のコンサートはいずれも傑作ぞろいのまさに王道プログラムである。昨年のベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全曲演奏会で絶賛を浴びたデュオがこのプログラムをどう聴かせてくれるのか、楽しみでならない。
<文・尾崎羽奈>
公演名 | 横浜18区コンサート |
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日時 | 10月3日(月) 15:00開演(14:30開場) |
会場 | 鶴見区民文化センター サルビアホール |
出演 |
[ヴァイオリン]石田泰尚 [ピアノ]津田裕也 |
プログラム |
ブラームス:F.A.E.ソナタ 第3楽章、ヴァイオリンソナタ 第1番 ト長調《雨の歌》op.78 ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ 第6番 イ長調 op.30-1 |
チケット | 全席指定:3,000円 ※残席僅少 |
お問い合わせ | 横浜アーツフェスティバル実行委員会 TEL:045-663-1365 |