<12月17日 東京・浜離宮朝日ホール> 古海行子(ふるみ・やすこ)は期待の若手ピアニスト。昨年開催されたショパン国際ピアノコンクールでその名を知った人も多いのではないだろうか。角野隼斗や進藤実優とともにセミファイナルまで駒を進めた。
ショパン国際ピアノコンクールにおいて、情熱的な《ポロネーズ5番》や知的な《ピアノソナタ第3番》で印象を残した古海は、今回の演奏会ではショパンの《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》を演奏する。ポロネーズ演奏が課される同コンクール二次予選において、《英雄ポロネーズ》と並び頻繁に選ばれる作品である。ショパンがおよそ古海と同じくらいの年齢の頃に作曲した中規模作品。優美なアンダンテ・スピナートが終わると、付点のリズムがオクターブによって奏でられ、ポロネーズの開始が告げられる。アンダンテとは性格を異にする華々しいパートである。
続くもう1曲は、ラフマニノフ《ピアノソナタ第2番(1931年版)》。ショパンが19世紀のピアニズムの体現者であるなら、ラフマニノフは20世紀のそれである。すでに《ピアノ協奏曲第3番》などを完成させたラフマニノフによる円熟期の作品だ。ショパンが開始したロマンティックなピアニズムが、ここでは爛熟した形で現れる。1931年、晩年のラフマニノフは、この作品を大幅に短縮し、さらに高い密度を追い求めた。古海の新しい一歩の幕開けが予感される。
ショパン国際ピアノコンクールにおいて、情熱的な《ポロネーズ5番》や知的な《ピアノソナタ第3番》で印象を残した古海は、今回の演奏会ではショパンの《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》を演奏する。ポロネーズ演奏が課される同コンクール二次予選において、《英雄ポロネーズ》と並び頻繁に選ばれる作品である。ショパンがおよそ古海と同じくらいの年齢の頃に作曲した中規模作品。優美なアンダンテ・スピナートが終わると、付点のリズムがオクターブによって奏でられ、ポロネーズの開始が告げられる。アンダンテとは性格を異にする華々しいパートである。
続くもう1曲は、ラフマニノフ《ピアノソナタ第2番(1931年版)》。ショパンが19世紀のピアニズムの体現者であるなら、ラフマニノフは20世紀のそれである。すでに《ピアノ協奏曲第3番》などを完成させたラフマニノフによる円熟期の作品だ。ショパンが開始したロマンティックなピアニズムが、ここでは爛熟した形で現れる。1931年、晩年のラフマニノフは、この作品を大幅に短縮し、さらに高い密度を追い求めた。古海の新しい一歩の幕開けが予感される。
<文・小島広之>
公演名 | 古海行子 ピアノ・リサイタル2022 |
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日時 | 12月17日(土) 14:00開演(13:15開場) |
会場 | 浜離宮朝日ホール |
出演 | [ピアノ]古海行子 | プログラム |
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22 ラフマニノフ:ピアノソナタ第2番 Op.36(1931年版) ほか |
チケット | 全席指定:4,000円 学生券(当日引換)2,500円 |
お問い合わせ | Mitt TEL:03-6265-3201(平日12:00~17:00) |