<9月10日 神奈川・横浜みなとみらいホール> 日本を代表するピアニストである小山実稚恵が、シューベルト、ショパン、ブラームス、3人の大作曲家による晩年の傑作を披露します。小山はそのキャリアの初めに、チャイコフスキー国際コンクールとショパン国際ピアノコンクールの両方に入賞した初の日本人として世界から注目を集めて以来、国内外のオーケストラとの共演や、リサイタル、室内楽など、これまで長きに渡り常に第一線で活躍を続けてきました。今回のプログラムでは、そんな小山がシューベルト、ショパン、ブラームスそれぞれの晩年の作品に焦点を当てます。
シューベルトの《即興曲 Op.90》は、自由に戯れるような和声、平和的で抒情性豊かな旋律というシューベルトの特質が十二分に発揮されています。たゆたうように流れ、どこまでも続いていく美しい時間は、誰の心をもとらえて離さないシューベルトの真髄と言えるでしょう。
ショパンの《ピアノ・ソナタ 第3番》は、これまでバラードやスケルツォ、そして数々の小品で表出してきたドラマティックな展開や夢想的で詩的な抒情性といったロマンティシズムを、古典的形式であるソナタの理知的で堅固な構成のうちにみごとに結実させた、まさに彼の集大成とも言える円熟期の傑作です。
ブラームスが晩年に書き上げた《間奏曲 Op.117》は、その控えめなタイトルが示すように簡素な書法で書かれた小品ですが、抑制された展開によってこそ生まれる深みのなかにロマンティックな憧憬が垣間見え、あたかもブラームスの創作姿勢を反映するかのような、内省的で気品にあふれる名曲です。
充実したキャリアの中で膨大なレパートリーを築き上げ、そのピアニズムを深化させ続けてきた小山。高い芸術性と豊かな個性を備えた傑作を集めた今回のプログラムで、彼女の円熟の境地をぜひご堪能ください。
シューベルトの《即興曲 Op.90》は、自由に戯れるような和声、平和的で抒情性豊かな旋律というシューベルトの特質が十二分に発揮されています。たゆたうように流れ、どこまでも続いていく美しい時間は、誰の心をもとらえて離さないシューベルトの真髄と言えるでしょう。
ショパンの《ピアノ・ソナタ 第3番》は、これまでバラードやスケルツォ、そして数々の小品で表出してきたドラマティックな展開や夢想的で詩的な抒情性といったロマンティシズムを、古典的形式であるソナタの理知的で堅固な構成のうちにみごとに結実させた、まさに彼の集大成とも言える円熟期の傑作です。
ブラームスが晩年に書き上げた《間奏曲 Op.117》は、その控えめなタイトルが示すように簡素な書法で書かれた小品ですが、抑制された展開によってこそ生まれる深みのなかにロマンティックな憧憬が垣間見え、あたかもブラームスの創作姿勢を反映するかのような、内省的で気品にあふれる名曲です。
充実したキャリアの中で膨大なレパートリーを築き上げ、そのピアニズムを深化させ続けてきた小山。高い芸術性と豊かな個性を備えた傑作を集めた今回のプログラムで、彼女の円熟の境地をぜひご堪能ください。
<文・高河誠太郎>
公演名 | 小山実稚恵 ピアノ・リサイタル |
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日時 | 9月10日(日) 14:00開演(13:15開場) |
会場 | 横浜みなとみらいホール 大ホール | 出演 | [ピアノ]小山実稚恵 |
プログラム | ブラームス:3つの間奏曲 Op.117より 第1番 変ホ長調、第2番 変ロ短調 シューベルト:即興曲 Op.90(全4曲)より 第1番 ハ短調、第2番 変ホ長調、第3番 変ト長調、第4番 変イ短調 ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 |
チケット | 全席指定:5,000円 舞台後方席3,000円 |
お問い合わせ |
神奈川芸術協会 TEL:045-453-5080 |