<2025年1月17日 東京・浜離宮朝日ホール> 2012年、日本音楽コンクール第1位に輝いて一躍時の人となり、2013年にボローニャ歌劇場にてグルック作曲《クレーリアの勝利》マンニオ役でヨーロッパ・デビューを果たした藤木大地は、2017年にライマン作曲《メデア》ヘロルド役でウィーン国立歌劇場に「東洋人のカウンターテナー」として初めて出演する快挙を成し遂げるなど、国際的な活躍を続けている。
3回目の開催となる「Encounter-tenor」は、「出逢い」を意味するEncounterと、Countertenor(カウンターテナー)を組み合わせたタイトルで、「聴衆と藤木との出逢い」「聴衆と新たな作品の出逢い」をはじめ、さまざまな「出逢い」にまつわる思いが込められている。
日本音楽コンクール優勝、ブゾーニ国際ピアノコンクール第4位、エリザベート王妃国際音楽コンクール第5位入賞など輝かしい実績を誇る盟友、松本和将を共演ピアニストに迎えての本公演では、シューベルトの《音楽に寄せて》やジョルダーニの《カロ・ミオ・ベン》、ヘンデルの《オンブラ・マイ・フ》をはじめとするクラシック音楽のよく知られた名曲から、越谷達之助の《初恋》、武満徹の《小さな空》、村松崇継の《いのちの歌》などの邦人作品まで、幅広いレパートリーを披露する。
そして、藤木といえば積極的な新作委嘱も魅力のひとつだ。西村朗の《木立をめぐる不思議》(2015年)、加藤昌則の《てがみ》(2017年)、木下牧子の《シャガールと木の葉》(2022年)の再演に加えて、本公演のために書き下ろされた委嘱新作である加藤昌則の《風のうた》が世界初演される。世界を席巻する美声と出逢い、古今東西の名曲と出逢い、そして新作と出逢う、音楽を愛する人にとってまたとない機会だろう。声楽ファンに全力でおススメしたい。
<文・加藤新平>
公演名 | 藤木大地 カウンターテナー・リサイタル Encounter-tenor 2025 ~カウンターテナーとの出逢い~ |
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日時 | 2025年1月17日(金) 19:00開演(18:30開場) |
会場 | 浜離宮朝日ホール |
出演 | [カウンターテナー]藤木大地 [ピアノ]松本和将 |
プログラム | シューベルト:音楽に寄せて G.ジョルダーニ:カーロ・ミオ・ベン G.マルティーニ:愛のよろこびは 越谷達之助:初恋 R.シュトラウス:献呈 S.メルカダンテ:星 G.F.ヘンデル:オンブラ・マイ・フ J.S.バッハ:《マタイ受難曲》より〈憐れみたまえ、わが神よ〉 B.ブリテン:歌劇《夏の夜の夢》より〈野生のタイムが咲き乱れる堤を知っている〉 R.ヴォーン・ウィリアムズ:静かな真昼 西村朗:木立をめぐる不思議(※藤木大地委嘱作品[2015年])、 加藤昌則:てがみ(※藤木大地委嘱作品[2017年])、風のうた(※世界初演・本公演委嘱作品)、もしも歌がなかったら 武満徹:死んだ男の残したものは、小さな空 A.ライマン:歌劇《メデア》より〈女は王のもとへ行ったのだ〉 木下牧子:シャガールと木の葉(※浜離宮朝日ホール委嘱作品[2022年])、夢みたものは 村松崇継:いのちの歌 |
チケット | 全席指定:5,000円 U30(30歳以下)2,000円 |
お問い合わせ | 朝日ホール・チケットセンター TEL:03-3267-9990(日祝のぞく10:00~18:00) |