古関裕而のまち「ふくしまチェンバー・オーケストラ」
コンサート10月公演

<10月15日 ふくしん夢の音楽堂(福島市音楽堂)> 多くの音楽家から愛されるコンサートホールを擁する「ふくしん夢の音楽堂(福島市音楽堂)」を本拠地として、福島県初のプロ・オーケストラとして令和3年10月17日に創設された「古関裕而のまち ふくしまチェンバー・オーケストラ」は、福島ゆかりの若手演奏家たちが集結した、まさに福島のクラシック音楽界の「オールスター・チーム」だ。ホールのサイズ感と残響にぴったりと合うように、敢えてフル・オーケストラではなく40名程度のチェンバー・オーケストラとして活動していることからも、その「響き」へのこだわりがうかがえる。
 10月公演のプログラムは、プロコフィエフ、ベートーヴェン、モーツァルト。《古典交響曲》は、それまでピアノを使って作曲をしていたプロコフィエフが、「ピアノに頼らずに作曲する」という課題を自らに課して創作に取り組むにあたり、「もしもハイドンがいま生きていたら書いたであろう曲」をテーマに、ハイドンの作曲技法を取り入れた作品だ。18世紀にタイムスリップしたかのような印象を与えつつ、プロコフィエフならではの大胆な転調も聴かれる意欲作である。
 ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番《皇帝》でソリストを務める上原彩子は、第12回チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門において、女性として、そして日本人として初めての第1位を獲得した実力派。華麗なテクニックが求められるこの作品を、上原がどう解釈するか期待したい。
 モーツァルトの交響曲第40番 ト短調は、その旋律の美しさともの悲しさで、モーツァルトの交響曲の中でもとりわけ人気の高い作品。山形交響楽団桂冠指揮者、パシフィックフィルハーモニア東京音楽監督、群馬交響楽団常任指揮者などを務める飯森範親のタクトが、不朽の名作に「新たな命」をどう吹き込むか楽しみだ。

<文・加藤新平>

公演名 古関裕而のまち「ふくしまチェンバー・オーケストラ」
コンサート10月公演
日時 10月15日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場 ふくしん夢の音楽堂(福島市音楽堂) 大ホール
出演 [指揮]飯森範親
[ピアノ]上原彩子
[管弦楽]ふくしまチェンバー・オーケストラ
プログラム プロコフィエフ:古典交響曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番《皇帝》
モーツァルト:交響曲第40番
チケット 全席指定:5,000円 学生2,000円
お問い合わせ ふくしん夢の音楽堂
TEL:024-531-6221

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