●このコンサートは終了しました。

＜7月13日～　奈良・橿原文化会館　ほか＞　2016年のデビューリサイタル以来「チケットが最も取れないピアニスト」の呼び声高い反田恭平。2021年に第18回ショパン国際ピアノコンクールで2位入賞を果たしてからは、さらにチケット争奪戦が熾烈になっている。2018年に創設した「Japan National Orchestra」では指揮者としても活躍しており、2021年には奈良県に「Japan National Orchestra株式会社」を設立したことも記憶に新しい。反田の目指す道は、持続的で発展的な音楽活動だ。
　2023年6月以降の、日本国内におけるコンサートのスケジュールを概観すると、オーケストラとの共演がとても多く、ピアノ・ファンにとって「反田恭平のピアノ・ソロ」を聴く機会は貴重なものとなっている。
　本公演では、前半がスクリャービンの《幻想曲ロ短調》Op.28、ラフマニノフの《前奏曲ニ長調》Op.23-4、そして同じラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.36と、近代ロシア音楽の神髄を味わえる。プログラム後半はショパンの《バラード》4曲全曲を存分に堪能しよう。番号順ではなく、敢えて2番→3番→1番→4番という順番を選択したところにも、反田の工夫と美学が感じられる。
　大阪公演が既にソールドアウトするなど、既に残席が少なくなってきている。ご購入はお早めに！

〈文・加藤新平〉

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