＜6月16日　東京文化会館　ほか＞　ミラノのスカラ座、ナポリのサン・カルロ劇場と並ぶイタリア3大歌劇場 パレルモ・マッシモ劇場は映画『ゴッド・ファーザー』の舞台となったシチリア島の劇場。待望の来日公演は東京・高崎・大阪3都市にて開催されます。その演目は、数あるオペラの中でも不屈の名作にして、今なお多くの人々の心をとらえて離さない《椿姫》。社会の裏側と愛の狭間、人生に真摯に向き合ったヒロインを見舞った悲劇に世界中が涙し、あらゆる瞬間が感動を与えてきました。
　今回悲劇のヒロイン、ヴィオレッタにエルモネラ・ヤオ、アルフレード役にフランチェスコ・メーリ、ジェルモン役にアルベルト・ガザーレと、ヴェルディ・オペラを十八番とする理想のキャストがそろいます。全3幕、原語（イタリア語）上映、日本語字幕付きです。

【あらすじ】
　高級娼婦のヴィオレッタの夜会に招待された青年アルフレード。恋焦がれるヴィオレッタに娼婦の生活をやめ、真剣な愛に生きることをうながす。紆余曲折を経て恋仲となったふたりだが、元娼婦と付き合うことを良しとしないアルフレードの父ジェルモンは、息子や家名のために身を引くようヴィオレッタに諭す。苦悩しつつもヴィオレッタはアルフレードの将来のためならと、また元の享楽的な生活に戻る。裏切られたと思ったアルフレードは海外で暮らすようになるが、ヴィオレッタが病に倒れたことを知り帰国するが、時すでに遅く……。

〈文・下司愉宇起〉

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