＜4月22日　神奈川・横浜みなとみらいホール　ほか＞　4月、日本にイタリアから鬼才チェリストがやってくる！
　その鬼才とはジョヴァンニ・ソッリマ。バロックからロック・即興まで幅広いレパートリーを誇る作曲家兼チェリスト、なんて言葉では生ぬるい。チェロはあくまで彼の拡声器にすぎず、彼そのものが音楽で、彼の音楽は彼の生命そのもの。彼が紡ぎだす世界はこの世の生きとし生けるものすべてに通じていく、まさに宇宙と呼ぶべき存在だ。
　無伴奏チェロによる公演は関東と関西で計7公演。プログラムには定番のバッハの無伴奏チェロ組曲からソッリマの作品、ソッリマが無伴奏チェロのために編曲した作品などが並ぶ。ソッリマの世界観をたっぷりと味わえる企画となっている。
　なお、一連の無伴奏チェロの公演の合間を縫って、日本フィルとの共演も予定されている。こちらは屈指の名作「ドヴォルザークのチェロ協奏曲」。型破りな若手指揮者　原田慶太楼氏とどんな丁々発止が繰り広げられるのだろうか。今年の公演の中でもっとも記憶に残る演奏会のひとつになりそうである。

〈文・尾崎羽奈〉

来日の詳細はこちら