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新国立劇場で2022年11月に新制作上演したオペラ《ボリス・ゴドゥノフ》の公演映像が、3月25日(土)3:00(3月24日[金]深夜)から6か月間、OperaVisionおよび新国デジタルシアターにて無料公開されます。
《ボリス・ゴドゥノフ》は、1600年前後の動乱時代に実在したロシア皇帝ボリス・ゴドゥノフを題材にムソルグスキーが完成させた唯一のオペラです。ポーランド国立歌劇場との共同制作により、同劇場芸術監督のマリウシュ・トレリンスキの演出、大野和士オペラ芸術監督の指揮で新制作上演された本プロダクションは、物語の中心に皇帝ボリスと息子フョードルの関係を据え、最高権力者であるボリスの罪の意識と葛藤、民衆の生々しい姿を描き出すことにより、作品が内在する権力闘争の残酷さを浮き彫りにし、大きな話題を呼びました。性格表現に秀でたギド・イェンティンス、アーノルド・ベズイエンといった強力な布陣、そして、ゴデルジ・ジャネリーゼ、工藤和真ら新進気鋭の歌手たちが織り成す、観る人の心に訴えかける見ごたえ満載の公演です。
配信期間 | オペラ『ボリス・ゴドゥノフ』(2022年11月17日上演) 3月25日(土)3:00(3月24日[金]深夜)~ 9月24日(日)19:00 |
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配信メディア | ◎Opera Vision 公式サイト ◎新国立劇場ウェブサイト内 新国デジタルシアター |
出演 | [指揮]大野和士 [演出]マリウシュ・トレリンスキ [美術]ボリス・クドルチカ [衣裳]ヴォイチェフ・ジエジッツ [照明]マルク・ハインツ [映像]バルテック・マシス [ドラマトゥルク]マルチン・チェコ [振付]マチコ・プルサク [ヘアメイクデザイン]ヴァルデマル・ポクロムスキ [合唱指揮]冨平恭平 [児童合唱指導]林ゆか、伊藤邦恵 [ボリス・ゴドゥノフ]ギド・イェンティンス [合唱]新国立劇場合唱団 共同制作:ポーランド国立歌劇場 |
プログラム | 新国立劇場2022/2023シーズンオペラ 新制作 モデスト・ムソルグスキー作曲『ボリス・ゴドゥノフ』 ロシア語上演/日本語、英語、ロシア語字幕付 上演時間:約2時間45分 ※マリウシュ・トレリンスキのインタビューも特典映像として配信 |

≪あらすじ≫
【プロローグ】戴冠式を前に群衆が集まっている。ゴドゥノフは最高位の僧ピーメンと緊張関係にある。幼いドミトリー皇子の死の幻影に慄くゴドゥノフだが、戴冠式の彼の演説は人々の心を掴む。
【第1幕】6年後。ピーメンは僧グリゴリーに、自分こそ現皇帝に殺害されたドミトリーの生まれ変わりと信じ込ませていた。グリゴリーはドミトリーの僭称者となる。宮殿へ向かうグリゴリーはふたりの僧と共に宿屋に立ち寄る。追手が到着するが、僧たちに惨殺される。
【第2幕】ゴドゥノフは数年の支配に疲れ切っている。娘クセニアは婚約者の死を悼み、息子フョードルは、将来の自分の治世の展望を話して、父の涙を誘う。ゴドゥノフの臣下シュイスキーは、皇帝の弱みに付け込むことを思い立ち、ゴドゥノフにウグリッチで目撃したことを克明に語り聞かせる。彼の地での行為を思い起こすゴドゥノフの前に、死んだドミトリーの天使のような姿の幻影が現れる。宮殿に迫るドミトリーの僭称者は、復讐の天使なのだろうか。
【第3幕】ゴドゥノフはまたも悪夢を見る。ウグリッチの子供たちがゴドゥノフを取り囲む。フョードルが憎しみに満ちた目で父を見る。父の罪を非難しているのだ。現実にフョードルは高熱で朦朧とし、「ゴドゥノフがドミトリーを殺害した」という聖愚者の糾弾を繰り返している。
【第4幕】無秩序状態の議会へゴドゥノフが登場。シュイスキーは狂乱寸前の皇帝を嘲笑う。ピーメンが人々の病を癒すという亡きドミトリーの幽霊の話をし、ゴドゥノフを挑発する。ゴドゥノフは苦しみながら己の罪を告白する。そこへドミトリーの名を語る僭称者グリゴリーが登場、議会は混乱に陥る。ゴドゥノフはフョードルを呼び死が迫っていることを伝えるが、息子は理解できない。
【フィナーレ】集団の暴動が続く中、僭称者グリゴリーは自らが新たな皇帝であることを宣言する。
*本あらすじは演出に準拠しています。
■OperaVision とは?
世界各地の歌劇場や音楽フェスティバル団体が持つオペラの公演記録映像を無料で配信するプラットフォーム。欧州連合(EU)の文化支援プログラムであるCreative Europe の支援のもと運営されており、現在新国立劇場を含む 17 か国 30 団体が参加しています。新国立劇場はアジア圏唯一の加盟団体です。