第464回定期公演フィルハーモニー・シリーズ

<2023年2月19日 石川県立音楽堂> 1988年、日本初のプロフェッショナルの常設室内管弦楽団として設立されたオーケストラ・アンサンブル金沢。楽団員を日本国内に限定せず世界各国から広く募集し、コンポーザー・イン・レジデンス制度を導入して現代音楽作曲家による新曲の初演を手がけるなど、独自の活動を展開してきた。
 第464回の定期公演となる本公演では、「交響曲の父」としてのヨーゼフ・ハイドンにいま一度光を当て、さらに「交響曲」の先駆者であるC.P.E.バッハの作品を取り上げる。指揮者・チェンバロ奏者として活躍し、モーツァルトの《レクイエム》の補筆・校訂など音楽学的な成果でも注目される鈴木優人が本公演のタクトを執る。
 C.P.E.バッハの《シンフォニア》ト長調、変ホ長調の2作、ハイドンのチェンバロ協奏曲ニ長調、そして交響曲第103番変ホ長調《太鼓連打》という本公演のプログラムは、「交響曲」というジャンルの形成過程を実際の作品とともにたどるものである。C.P.E.バッハの《シンフォニア》は、力強いオーケストラのサウンド、強弱やテクスチュアの濃淡による対比によって、のちのハイドンやベートーヴェンに影響を与えている。ハイドンの交響曲第103番は、その愛称の通り、第1楽章冒頭などのティンパニ独奏が印象的だが、第4楽章の冒頭でホルン2本に旋律を吹かせるなど、ティンパニ以外の楽器も意欲的な書法で書かれている。
 つい「交響曲」に目が行きがちだが、鈴木の弾き振りによるハイドンのチェンバロ協奏曲も要注目。昨今では“ピアノ”協奏曲第11番として知られる作品だが、チェンバロ、フォルテピアノのどちらでも演奏可能であり、本公演ではチェンバロが選択されている。
 交響曲の黎明期を目と耳で知る機会をお聴き逃しなく。

<文・加藤新平>

公演名 第464回定期公演フィルハーモニー・シリーズ
日時 2023年2月19日(日) 14:00開演(13:00開場)
会場 石川県立音楽堂 コンサートホール
出演 [指揮・チェンバロ]鈴木優人
[管弦楽]オーケストラ・アンサンブル金沢
プログラム C.P.E.バッハ:シンフォニア ト長調 Wq.182-1、シンフォニア 変ホ長調 Wq.83-2
ハイドン:チェンバロ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII-11、交響曲 第103番 変ホ長調 Hob.I-103《太鼓連打》
チケット 全席指定:SS席6,000円 S席5,000円 A席4,000円 B席3,000円 スターライト1,000円
お問い合わせ 石川県立音楽堂チケットボックス
TEL:076-232-8632

詳細はこちら

シェア!